最新記事

北朝鮮

北朝鮮、追加制裁迫るなか中国製に代わり自国商品が台頭

2017年5月14日(日)09時29分

訪問者によると、国内産消費財の質が向上しており、化粧品から清涼飲料に至る幅広い製品にQRコードやバーコードが付いているという。また、販売店側の競争も高まっており、試食品を顧客に提供したりしている。これは、5年前には見られなかった光景だ。

「2013年ごろ、金正恩氏は輸入に代わるものの必要性について語り始めた」と話すのは、北朝鮮で市民にビジネススキルを教える、シンガポールに拠点を置くチョソン・エクスチェンジのアンドレイ・アブラハミアン氏だ。

「高級品だけでなく、食料品のような低価格製品も含め、あまりに多くの製品が中国から輸入されているという明らかな認識があった」

わが祖国

高麗航空は現在、タバコや炭酸飲料、タクシーやガソリンスタンドといった幅広い事業を手掛けている。

「わが祖国」を意味する複合企業Naegohyangは、平壌を拠点とするタバコ工場としてスタートしたが、近年ではトランプや電化製品、スポーツ衣料まで手を広げている。

これら北朝鮮の企業からコメントを得ることはできなかった。また、こうした企業は損益計算書を公開しない。共同事業のパートナーを特定することも不可能だ。

国家による支配が強まっているグレーマーケット経済で私腹を肥やす「ドンジュ(金主)」と呼ばれる新興富裕層が増えているため、北朝鮮市場は魅力的だと、貿易業や小売り業の専門家は指摘する。

「北朝鮮の国民は中国製品を欲しがらなくなってきている。質が悪いと思っているからだ」と、北朝鮮に消費財を輸出する東南アジアの貿易業者は匿名で語った。

中国は近年、汚染された米や粉ミルクなど食の安全をめぐる数多くのスキャンダルに見舞われている。

「北朝鮮の母親は、中国やカナダの母親と何ら変わらない。彼女たちは可能な限り最高の食べ物を自分の子どもに与えたいのだ」と、北朝鮮に投資家や観光客、学術関係者の一行を連れて行く白頭文化交流社のマイケル・スパバ氏は言う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米司法省、ミネソタ州知事らを捜査 移民当局妨害の疑

ビジネス

米FRB副議長、パウエル氏支持を表明 独立性は「経

ビジネス

アングル:自動運転車の開発競争、老舗メーカーとエヌ

ワールド

米、ガザ統治「平和評議会」のメンバー発表 ルビオ氏
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 2
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手がベネズエラ投資に慎重な理由
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 5
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 6
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 7
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 8
    イランの大規模デモ弾圧を可能にした中国の監視技術─…
  • 9
    日中関係悪化は日本の経済、企業にどれほどの影響を…
  • 10
    122兆円の予算案の行方...なぜ高市首相は「積極財政…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 8
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 9
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 10
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中