最新記事

ファッション

「着る/知る」プレミアムフライデーに最適なビンテージテイストのスリムチノパン

2017年1月3日(火)10時25分
高橋一史 ※Pen Onlineより転載


newsweek_20161227_153656.jpg

インコテックスの織りネーム。

newsweek_20161227_153702.jpg

ストライプのコットンパンツ。(エディター私物)


 インコテックスは、イタリアパンツの代名詞的な存在です。この一本はストライプ模様ながらコットン素材で、カジュアルとドレスの中間を狙ったもの。「ポケットが多い」点に着目しましょう。ベーシックなパンツのポケットは通常、前に2つ、後ろに2つの合計4つですが、これはコインポケットがつき、前ポケットの内部にも小ポケットがつきます。重量のあるクルマや家のキー、小銭を入れるためです。収納しても表にアタリが出ず、内部で動かない便利なパーツです。一般的なパンツに多くのポケットがつけられない主な理由は、コスト削減のため。服の製造コストは、ステッチ一つで幾ら、といわれる世界。機能を追求するほどに高価な服になるのです。

(参考記事:ド迫力の真っ黒ボディが疾走する高級スキー板は、「モンクレール グルノーブル」のコラボ!


newsweek_20161227_153651.jpg

GTAの織りネーム。

newsweek_20161227_153708.jpg

クラシカルなウールパンツ。(エディター私物)

 GTAはPT01ほどの華やかさはないにせよ、トレンド感のある商品展開が得意です。各ショップの別注品も多く見られます。ここに掲載した3ブランドのプライスゾーンは2万円強〜4万円前後と似通っていますが、その中でも、ややリーズナブルなのがGTAです。

「しゃがめるほど動きやすい」 のは、GTAに限らずイタリアのパンツ専業ブランドの大きな特長。他国のメーカーが追いつけない理由は、イタリア人の気質によるものかもしれません。高度な技術で製造するだけでは生み出せない、体が感じる快楽があるのです。彫刻のように立体的な仕立てが、軽快な足さばきを生みます。サイドは腰骨に沿うように丸みがつけられ、計算された生地の裁断と縫製により、余計なシワが出ずにストンと下に落ちます。これらの工夫により "美脚" と呼ばれるシルエットになるのですが、ストレスフリーな点に大きな魅力を感じる人も多いでしょう。

(参考記事:高級な伝統文化「友禅」が、モダンで都会的なイメージの現代美術作品に! 東京友禅を代表する染色作家・中村光哉の展覧会が横須賀で開催。

 今回の「着る/知る」は、見た目のカッコよさだけではないイタリアパンツの優秀さをお届けしましたが、お役に立ちましたか?ご紹介したブランドには様々な形や素材、仕立て方法があり、日本人体型に特化したモデルもあります。しかし体型は千差万別ですから、体に合わなければ上等なパンツでもフィットせず、穿き心地も悪くなってしまいます。ぜひ店でガンガン試着なさってください。ご自身にぴったり合う、マイベストな一本を見つけましょう。


写真:宇田川 淳
※当記事は「Pen Online」からの転載記事です。

Penonline_logo200.jpg





今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

サマーズ氏、オープンAI取締役辞任 エプスタイン元

ワールド

ゼレンスキー氏、トルコ訪問 エルドアン大統領と会談

ワールド

米政権、消費者金融保護局局長にOMB幹部指名 廃止

ビジネス

米8月の貿易赤字、23.8%減の596億ドル 輸入
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、完成した「信じられない」大失敗ヘアにSNS爆笑
  • 4
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 5
    「これは侮辱だ」ディズニー、生成AI使用の「衝撃宣…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    衛星画像が捉えた中国の「侵攻部隊」
  • 8
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 9
    ホワイトカラー志望への偏りが人手不足をより深刻化…
  • 10
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中