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リビアカダフィ女性親衛隊は性の奴隷だった
独裁者父子に忠誠を誓わされた女性ボディーガードたちの悲惨な実情が明るみに
ハーレム状態 銃撃されたカダフィを守って命を落とした親衛隊員もいる(2010年) Tony Gentile-Reuters
リビアのムアマル・カダフィ大佐は1970年初頭からずっと、その勇猛さから「アマゾニアン」と呼ばれる女性親衛隊に身辺を警護させてきた。だが、カダフィ政権の崩壊が着々と進む中、かつてアマゾニアンのメンバーだった5人の女性から、カダフィ父子にレイプされたとの告発が飛び出した。
イタリアのマルタ・サンデー・タイムズ紙の報道によれば、5人はカダフィとその息子たちにレイプや虐待行為を受け、彼らが「飽きる」と捨てられた、とベンガジ在住の心理学者セハム・セルゲワに語ったという。国際刑事裁判所はカダフィと次男サイフ・アルイスラムを含む幹部らに「民間人の殺害及び迫害という人道に対する罪を犯した容疑」で逮捕状を出しており、セルゲワは裁判資料となる可能性を考えて、5人の聞き取り調査を行ったという。
ある女性は、麻薬密輸の濡れ衣を着せられて拘束された兄弟を投獄すると脅迫されて親衛隊に加わった。「彼女たちの話から、あるパターンが浮かび上がる」と、マルタ・サンデー・タイムズは書いている。「女性はまずカダフィにレイプされる。その後、中古品のように息子たちや政府高官に回されて、さらなる虐待を受け、最後に捨てられる」
セルゲワは、一連の内戦の最中に起きたとされる政府軍兵士らによる集団レイプ疑惑についても調査している。
母親も爆弾で殺人マシン
迷彩服に身を包み、マニキュアとマスカラをたっぷり塗った30人ほどの女性親衛隊は、カダフィに忠誠を誓い、処女まで捧げるという。彼女たちはカダフィに常に付き添い、時には盾となって独裁者を守る。1998年にカダフィが銃撃された際には、親衛隊の1人が死亡、2人が負傷した。
6月にはカダフィ政権の支持者らが、反体制派との戦闘に備えて女性兵士に訓練を施していると明かした。英ガーディアン紙によれば、あらゆる年代の女性500人が、武器の使い方を学ぶプログラムを修了したという。
「リビアの女性は今や、NATO(北大西洋条約機構)との戦闘にも参加している。我々が彼女たちを訓練した。彼女たちの主要な役割は自宅を守ることであり、前線に送るつもりはないが」と、リビア政府の報道官モウサ・イブラヒムはガーディアン紙に語った。「愛と創造の象徴である母親の一人ひとりが爆弾であり、殺人マシンなのだ」