生理になると、なぜお腹がゆるくなるのか?...女性ホルモンと消化器の関係について専門家に聞く
Nutritionists Explain Why Bowel Movements are 'Smellier' During Periods
つまり、月経前の数週間は食べ物の消化が遅くなり、月経中に消化が速くなるために詰まっていた腸がすべて排出される、いわゆる「月経便」が起こるのだ。
また、月経中のプロゲステロンの低下が気分に悪影響を与えることで、食欲の増加やストレスを引き起し、それが腸の不調につながることもあるという。腸内細菌検査を行うと、ディスバイオシス(菌のバランスが崩れた状態)が見られることをデュトリー・ヴァン・ヘーフテン氏は指摘する。
しかし他方で、月経の症状をやわらげ、便の頻度や症状を軽減する方法も多数あるという。特に腸内細菌のバランスを整え、健康で規則正しい便通をサポートするために繊維の摂取が推奨される。
「繊維をたくさん摂るようにしてください。種子はとても良く、チアシードや亜麻仁パウダーは、便通とホルモンバランスを整えます。 また、煮りんごも腸に優しく、抗炎症作用があるため、補助になります。砂糖、アルコール、加工品などはすべて消化器の不快感を増す要因となるので、できるだけ避けてください」
また、月経の2週間前から食物繊維サプリメントを取り入れたり、酵母の一種であるサッカロマイセス・ボウラルディ(Saccharomyces boulardii)を補うことも効果的であるという。
他にも抗酸化物質が豊富な鮮やかな色の果物や野菜などをたくさん摂取し、良質な睡眠を十分にとり、自然の中で過ごしたり、軽い運動をしたり、オメガ3脂肪酸が豊富な魚を食べることもおススメだという。
この時期には、自分の体と十分に向き合うことが重要となる。デュトリー・ヴァン・ヘーフテン氏は次のように述べる。「自分の月経サイクル(卵胞期、黄体期、月経期)を知り、自分をケアすることが、症状の管理に非常に役立つのです」