数年前に電話をくれた古い女友達の息子は、依存症との闘いのなか、19年3月に亡くなった。私は彼のことを小さい頃から知っていたし、旧友も私の息子をかわいがってくれていた。2人とも周りに愛されていたはずなのに、私の息子は回復へ向かい、彼女の息子は死んでしまった。なぜ? 答えはない。

でも旧友は孤独ではなかったから、まだ絶望に耐えられたのだろう。私が彼女のそばにいたように、他の人々の支えになりたいという思いで、彼女と私は薬物依存の子を持つ親を支援するNPO「ラブ・イン・ザ・トレンチズ」を立ち上げた。

いま私は全米のリハビリ施設などを訪問しながら、親が子供たちの回復を助けるのに役立つネットワークづくりや情報提供などの支援活動を行っている。

誰もが回復する幸運に恵まれるわけではない。でも私たちの関係の核には愛があるべきだし、孤独が薬物依存を悪化させることも確かだ。依存症になった子供を愛すること、その回復を邪魔しないこと、そして私たちの結び付きそのものの中に希望があると信じている。

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