最新記事

教育

勉強も習い事も 子どもの「やる気」の原動力を引き出す方法

2021年02月24日(水)12時15分
船津徹

写真はイメージ fizkes-iStock

<親が「興味」と「報酬」を意識して子育てにあたれば、子どもの「やる気」を引き出し維持していくことができますが、これには欠けてはならない重要なポイントがあります。モノやお金よりも、子どもにとって一番嬉しい「報酬」を理解することもお忘れなく!>

子どもの勉強や習い事を成功へ導く原動力はモチベーションです。子どもが自発的な「やる気」で物事に取り組み、コツコツとした努力を継続すれば、大抵の分野において、周囲から頭一つ突き抜けることができます。

ところが現実には「子どもにやる気がない」「うるさく言わなければ勉強しない」「習い事に行きたがらない」という悩みを多くの親が抱えています。子どものモチベーションを上手に引き出すにはどうすればいいのでしょうか?

モチベーションを支えているのは「興味」と「報酬」

一般に人間のモチベーションを高める要素は「興味」と「報酬」と言われています。興味とは子どもが好きなこと、やりたがっていること・知りたがっていることです。興味や関心があることであれば、周りから言われなくても自発的な「やる気」で物事に取り組むことができます。

報酬は自分がとった行動によって得ることができるご褒美です。大人にとっての報酬はモノやお金や評価であることがほとんどですが、子どもにとっての報酬は「成功体験」です。

自分の「やる気」でチャレンジしたことがうまくできたという成功体験であったり、コツコツとした努力や小さな成長を周囲から認めてもらったり・ほめてもらった時に得られる成功体験です。

年齢の小さい子どもであれば「自分で靴が履けた」「自分で顔が洗えた」「自分でコップから水が飲めた」「自分でパズルができた」という瞬間を親が見逃さずに「よくできたね」「自分でできてすごいね」とほめてあげると「関心」と「報酬」の両面が満たされ子どもの「意欲」がアップします。

小学生以上の子どもであれば「漢字テストで90点を取った」「ピアノを練習して一曲弾けた」「そろばんで級が上がった」「時間をかけて描いた絵で金賞をもらった」というタイミングで、親が「よく努力したね」「コツコツがんばってすごいね」とほめてあげると「やる気」が大きくなります。

親が「興味」と「報酬」を意識して子育てにあたれば、子どもの「やる気」を引き出し、維持していくことができるのです。自分の意欲で挑んだことがうまくいったという成功体験、努力を周囲からほめてもらったという成功体験が多いほど、やる気が大きく、自立心の高い子どもに成長していきます。

このように文章で書くと簡単なのですが、実際にはうまくいかないケースが多いですね。実は、子どもの「興味」を「意欲」につなげるには重要なポイントがあるのです。これが欠けると、子どもは成功体験を積むことができず、意欲が向上していきません。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

過度な為替変動に警戒、リスク監視が重要=加藤財務相

ワールド

アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強

ビジネス

S&P、フランスを「Aプラス」に格下げ 財政再建遅

ワールド

中国により厳格な姿勢を、米財務長官がIMFと世銀に
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    「恐ろしい」...キャサリン妃のウェディングドレスに…

  • 3

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 1

    「恐ろしい」...キャサリン妃のウェディングドレスに…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 4

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 5

    メーガン妃はイギリスで、キャサリン妃との関係修復…

  • 1

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 2

    完全コピーされた、キャサリン妃の「かなり挑発的な…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…

  • 5

    「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:日本人と参政党

特集:日本人と参政党

2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る