加工した自撮り写真のように整形したい......インスタグラムで整形アプリが禁止に
「現実」との乖離はメンタルに支障をきたす?!
ただし、その手軽さが逆に悪影響を及ぼしているのではと、専門家の間で問題にされていた。フィルターを使うと別の自分になれるので楽しい。しかしフィルターなしで鏡を見たときの自分との違いを受け入れがたくなるというのだ。
『Huffpost』は今年5月、「自撮りに取り憑かれた世界に住んでいる人々は、インスタグラムやスナップチャットで使うフィルターが自分自身に対する認識を変え、悪影響を及ぼしている」と、美容整形外科医のコメントを通して警告していた。
ボストン大学コスメティック&レーザーセンターのニーラン・ヴァシ博士は、これらの整形フィルターがBDD(身体醜形障害=極度に低い自己価値感を持ち、自分の身体や美に極度にこだわる症状)や醜形恐怖症の人々の症状がさらに悪化させる可能性があると警告。『Independent』に対して、「顔フィルターを使った人の中には、実際にフィルター処理された顔になりたいからと、整形手術をする人も出てくるほどだ」と説明している。
行き過ぎたSNSダイエット広告もNO
顔フィルターに加えて、最近はインスタグラムの行き過ぎたダイエット広告も削除されたばかりだった。
ケイティ・プライス、ローレン・グッドガー、ジョージア・ハリソンというリアリティテレビ番組の看板スター3人が、V24ダイエットグミやBoombodなどのダイエット広告をアップしていたのだが、行き過ぎた誇張表現だとして、英ASA(The Advertising Standards Authority=広告基準局)による判断で削除されている。顔フィルター同様に、ダイエットに悩むユーザーへの影響を考えての判断だろう。
スマホやSNSが日常生活に深く入り込んでいる今、こうしたデジタルツールが心身に及ぼす影響は、明暗ともにますます出てくることになるだろう。Spark ARは、ユーザーにはARエフェクトの「ポジティブな面で今後も活用して欲しい」とコメントしている。