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フランスフランスの小学校で15頭の羊が「入学」 学級削減危機の救世主か
写真はイメージ suriya silsaksom-iStock
<児童の数だけでクラスを削減したら教育は守れない! 保護者が声を上げて実現したユニークな抗議で、羊の新入生が誕生>
生徒数の減少による学校の統廃合は日本においても進行している問題だが、フランスでは学級削減を回避すべく斬新な行動に出た学校がある。
英インディペンデント電子版によると、アルプス山脈のクレッツ・アン・ベルドンという人口4000人に達しない町にあるジュール・フェリー小学校で、減少する生徒数を補おうと羊が「正式に」登録されたという。同小学校に通う生徒が266人だったのが261人に減り、11のクラスから1つ閉鎖されるとされていた。学級数を維持してほしいという保護者たちが抗議として踏み切ったのが、羊たちの「入学」だ。
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出生証明書を携え入学
5月7日(現地時間)の朝、地元の牧畜農家のミシェル・ジラールと彼の牧羊犬に連れられ小学校に到着した約50頭の羊たち。このなかから選ばれた15頭に出生証明書が出され、学校の児童として「正式に」登録された。新入生の名前は、ドリー、ショーンなど(BBC欧州)。
入学式は200人もの人々が駆けつけ、羊の新入生たちは暖かく迎えられた。
15 moutons inscrits à l'école de Crêts en Belledonne contre la fermeture d'une classe et 65 dans la cour de récré.
— Valentine Letesse (@valentineletess) 2019年5月7日
(Shaun va en CM2 ! ) @bleu_isere https://t.co/YaPHoIvR6X pic.twitter.com/KxAv2B7oJ5
Education cuts spark strange ramifications as sheep are symbolically enrolled in French school https://t.co/2aVq6dhAfy pic.twitter.com/OawAYgCia8
— Márcio M. Silva (@marciojmsilva) 2019年5月8日
ある保護者は「今は学級を減らすべきではない」と考えている。現行の教育システムは現場を考慮したものではないと訴える。保護者主体で進められたこの動きだが、ジャン・ルイ・マレ町長も支持し、羊の新入生を認めている。