最新記事
医療

手術跡から「大量の腸」が露出...くしゃみをした男性の悲劇 「どうしていいか分からずシャツで隠した」

Florida Man Sneezes Gut Out at Public Diner

2024年6月30日(日)14時05分
ジェス・トムソン
くしゃみをした男性の手術跡から腸が露出

Roman Samborskyi/Shutterstock

<手術跡を止めていた医療用ステープラーはその日の朝に外され、妻とお祝いの食事に出かけた先で思わぬ悲劇に見舞われた>

レストランで朝食をとっていたフロリダ州の男性が、食事中に大きなくしゃみをしたところ、体から内臓が飛び出してしまうという「不幸」というにはあまりにも衝撃的な出来事があった。この63歳の男性は先日、腹部の手術を受けたばかりだったという。食堂のテーブルでくしゃみと咳をした後、手術跡から大腸の一部が飛び出していることに気がついた。

■【画像】くしゃみをした米男性、手術跡から「腸」が飛び出し救急搬送...論文に掲載された衝撃の画像

「American Journal of Medical Case Reports」で発表された最新の論文によれば、この男性は15日前に手術を受けており、傷口のステープラー(医療用ホッチキス)は、その日の朝に外されたばかりだった。

論文には次のように書かれている。「男性は朝食中、大きなくしゃみをした後に咳込んだ。そしてすぐ、下腹部の『ぬれた』感覚と痛みに気付いた。見下ろすと、最近手術した部位から、ピンク色の腸が折り重なるように出ていた」

「彼はどうしたらいいのかわからず、露出した腸をシャツで覆ったと後述している。彼は当初、自分で運転して病院に行こうとしたが、体勢を変えると腸が傷つくかもしれないと不安になり、妻が救急車を呼んだ」

夫妻はその朝、医療用ホッチキスが外れたことを「お祝いするため、朝食に来ていた」と、論文には書かれている。

救急隊員は腸を体内に押し戻そうとしたが考え直した

救急車が食堂に到着したとき、出血はほとんどなかったが、約7.5センチの傷口から「大量の腸」が飛び出していた。論文によれば、救急隊員は腸を押し戻そうと考えたが、傷つけてしまう可能性があったため実行しなかった。結局、救急隊員は腸をパッドで覆って男性に固定し、男性に鎮痛剤を投与して病院に急行した。

救急外来に到着すると、すぐに泌尿器科を受診した。男性のバイタルサインは正常範囲内にあり、血液検査を行なったところ、直近の検査結果と変わっていないことが確認された。男性の同意を得たうえで、鼻から胃管を挿入し、試験開腹が行われた。

「3人の泌尿器外科医が、飛び出した腸を慎重に腹腔内に戻した。小腸もすべて調べたが、損傷の痕跡はなかった」と論文には書かれている。「縫合線は、中央で離開していることが確認されたのち、さまざまな縫合糸で閉じられた」

くしゃみは、鼻腔から刺激物を排出するための反射運動だ。ほこり、花粉、煙、強い匂いなどの異物が鼻腔に入ると、粘膜が刺激される。体はこれに反応し、鼻と口から空気を勢いよく吐き出す。時速100マイル(約160キロ)に達することもある。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾巡る日本の発言は衝撃的、一線を越えた=中国外相

ワールド

中国、台湾への干渉・日本の軍国主義台頭を容認せず=

ワールド

EXCLUSIVE-米国、ベネズエラへの新たな作戦

ワールド

ウクライナ和平案、西側首脳が修正要求 トランプ氏は
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 6
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 7
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 8
    Spotifyからも削除...「今年の一曲」と大絶賛の楽曲…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中