最新記事
株の基礎知識

同じ人のYouTubeを見て、同じ種類のレポートばかりを読んでいる個人投資家たち

2023年12月30日(土)16時40分
朋川雅紀 ※かぶまどより転載

多様性は、弱いシグナルを見つけ出すことを可能にします。弱いシグナルとは、主流となっているアイディアとは全く異なる新しいアイディアの兆し(新しい技術や新しい変化など)かもしれませんし、あるいは、予期せぬソースから正しいタイミングでもたらされた正しい情報の一部かもしれません。

一説によると、ある組織の中で必要とされる知識の70%は、従来の学習という概念とは異なる思考方法によってもたらされると言われています。

次の有益な考えがどこから来るかを知ることは大変難しいですが、とは言え、多様な情報ソースに接することによって、有益な考えを見つける可能性が高まるのは確かのようです。

(参考記事)「損切りは早く、利食いは遅く」 10倍株に出会えない投資家が見逃していること

投資家にも「創造性」が必要

優れた投資パフォーマンスを実現するためには「創造性」が求められるのではないでしょうか。

では、創造性を高めるためには、どのようなことが必要になるのでしょうか。

たとえば、知的好奇心を持つこと、柔軟性を持った考え方で新しい情報を受け入れられること、問題を認識しそれらを明確かつ正確に定義できること、情報を様々な方法で組み合わせ解決方法を導き出せること、権威主義にならないこと、現状に満足せず強い意志でモチベーションを維持し続けること、知性的であるように努めること、目標を第一に考えようとすること。

多様性は、実社会や我々の頭の中で起きている多くのプロセスのエネルギー(燃料)です。

あまりに狭い情報ソースに基づいた取引方法に頼ると、多様性の力を利用するチャンスを逃してしまいます。もちろん多様性のマイナス面もあり、やみくもにアイディアの多様性を追求すると、役に立たないような大量の情報を頭の中で処理しなければなりません。

しかしながら、「バランスの取れた多様性」は、思慮深い投資家のパファーマンスを高め、生活の向上をもたらすことができるのです。

私の実体験から言えることは、たくさんの本を読んで考えれば、色々なことがわかる、ようになるということです。たくさんのことを学ぶと、色々な解決策が見えて来ます。結局のところ、多様な情報と多様な見通しが、投資パフォーマンスを向上させることに役立つのです。

[執筆者]
朋川雅紀(ともかわ・まさき)
大手信託銀行やグローバル展開するアメリカ系資産運用会社等で、30年以上にわたり資産運用業務に従事。株式ファンドマネージャーとして、年金基金や投資信託の運用にあたる。その経験を生かし、株価サイクル分析と業種・銘柄分析を融合させた独自の投資スタイルを確立。現在は投資信託のファンドマネージャーを務めるかたわら、個人投資家の教育・育成にも精力的に取り組んでいる。ニューヨーク駐在経験があり、特にアメリカ株式投資に強み。慶応義塾大学経済学部卒業。海外MBAのほか、国際的な投資プロフェッショナル資格であるCFA協会認定証券アナリストを取得。著書に『みんなが勝てる株式投資』(パンローリング)がある。

※当記事は「かぶまど」の提供記事です
kabumado_newlogo200-2021.jpg

ニューズウィーク日本版 日本人が知らない AI金融の最前線
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月3号(2月25日発売)は「日本人が知らない AI金融の最前線」特集。フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに[PLUS]広がるAIエージェント

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


資産運用
「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒れる今こそ投資家が目を向ける「世界通貨」とは
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

エヌビディア株一時4.8%安、好決算もAI投資巡る

ワールド

米ウクライナ、ジュネーブで高官協議 ロシア特使も現

ワールド

ヒラリー氏、エプスタイン問題巡り「情報なし」 下院

ワールド

キューバ大統領「断固として自国を防衛」と表明、米と
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウクライナ戦争5年目の現実
  • 4
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 5
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 6
    「まるで別人...」ジョニー・デップの激変ぶりにネッ…
  • 7
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 8
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 9
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 10
    「バカにされてる」五輪・選手村で提供の「アメリカ…
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 5
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 6
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 9
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 10
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中