最新記事

アート

VRアーティスト・せきぐちあいみから見た、東京の街とは

2022年6月27日(月)11時30分
※TOKYO UPDATESより転載

tokyoupdates220627_sekiguchi3.jpg

せきぐちあいみ氏のVRアート作品「Alternate dimension 幻想絢爛」

新しいものと古いものとの融合は、人間の好奇心を刺激すると思っています。東京は歴史と革新が同居しているような、世界でも稀にみる魅力的な都市です。特に私が素敵だと思うのは、小さな神社や古くから続くお店が洗練されたデザインのビルの合間にある、といったような革新と伝統が調和しているところですね。時代が変わっても守るべきものをしっかり理解し、守ってきた都市なんだなと感じます。

だから東京の街を歩きながら、偶然見つけた神社や庭園にはつい足を運んでしまいます。建物の造形美やデザインから刺激を受けるだけではなく、その空間に息づく自然や人への感謝、思いやりの大切さを感じ取れる気がするんです。

tokyoupdates220627_sekiguchi4.jpg

時間があるときは神社や庭園を訪れ、作品の構想を練ることもあるという

東京は挑戦を続ける人たちが集う街

東京は街そのもののだけではなく、多様な価値観を持つ人が集まっているところも魅力ですね。新しい挑戦をしている仲間たちに出会えた場所でもあります。私がVRアートを始めた頃も、正解がない先端的なことにトライしている仲間がいたから、挑戦を続けられたのかなと思います。

挑戦し続けている人が集まっている街だからこそ、街として革新を続け、世界中の人にとって魅力的な街として認められているのではないでしょうか。


せきぐち あいみ

クリーク・アンド・リバー社所属。滋慶学園COMグループ、VR教育顧問。Withings公式アンバサダー。福島県南相馬市「みなみそうま未来えがき大使」。VRアーティストとして多種多様なアート作品を制作しながら、国内にとどまらず、海外(アメリカ、ドイツ、フランス、ロシア、UAE、タイ、マレーシア、シンガポールetc.)でもVRパフォーマンスを披露している。2017年、VRアート普及のため、世界初のVR個展を実施すべくクラウドファンディングに挑戦し、目標額の3倍強(347%)を達成。2021年3月には、VRアート作品「Alternate dimension 幻想絢爛」がNFTオークションで約1,300万円の値を付け、落札され、同年12月、Forbes Japanが選ぶ今年の顔100人「2021 Forbes JAPAN 100」にも選出された。

取材・文/末吉陽子 画像提供/クリーク・アンド・リバー社

※当記事は「TOKYO UPDATES」からの転載記事です。
logo_tokyoupdates.png

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ヒズボラ、爆発の数時間前までポケベル配布=治安筋

ビジネス

米国株式市場=ダウ最高値、ナイキが高い フェデック

ビジネス

ボーイング、米2州で従業員の一時帰休開始 ストライ

ワールド

一部州で期日前投票始まる、米大統領選 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    世界で最も華麗で高額な新高層ビルに差す影
  • 2
    がん治療3本柱の一角「放射線治療」に大革命...がんだけを狙い撃つ、最先端「低侵襲治療」とは?
  • 3
    NewJeans所属事務所ミン・ヒジン前代表めぐりK-POPファンの対立深まる? 
  • 4
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 5
    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…
  • 6
    浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS…
  • 7
    他人に流されない、言語力、感情の整理...「コミュニ…
  • 8
    口の中で困惑する姿が...ザトウクジラが「丸呑み」し…
  • 9
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 10
    ロシア防空ミサイルが「ドローン迎撃」に失敗...直後…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    クローン病と潰瘍性大腸炎...手ごわい炎症性腸疾患に高まる【新たな治療法】の期待
  • 3
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優雅でドラマチックな瞬間に注目
  • 4
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 5
    世界で最も華麗で高額な新高層ビルに差す影
  • 6
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁…
  • 7
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 8
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰…
  • 9
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 10
    「ポケットの中の爆弾」が一斉に大量爆発、イスラエ…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 4
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 5
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 6
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
  • 9
    ロシア国内クルスク州でウクライナ軍がHIMARS爆撃...…
  • 10
    「ローカリズムをグローバルにという点で、Number_i…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中