最新記事

K-POP

BTSメンバーのインスタ開設は「終わりの始まり」?

What BTS Stars Have Said About Splitting As They Announce Extended Break

2021年12月7日(火)20時15分
ライアン・スミス
BTS

最年長メンバーのジン(左から3人目)は「義務が発生したら、最善を尽くす」と語る(2021年12月3日、米カリフォルニア州) Mario Anzuoni-REUTERS

<個人アカウントは休養中にファンと交流する手段の一つと見られるが、グループが「完全体でなくなる」日が近づいていることを示唆する動きとも捉えられる>

韓国の人気グループBTS(防弾少年団)は12月6日、「長期休暇」に入ると発表し、ファンを驚かせた。

BTSが所属するビッグ・ヒット・ミュージックが発表した声明にはこうある。

「BTSが『BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE-LA』と『2021年ジングルボール・ツアー』という公式活動を終えた後、2019年に続き2回目の公式長期休暇を取ることをお知らせします。コロナ禍にある2020年と2021年、BTSはファンと交流するために活動を続け、輝かしい結果を出して世界のトップアーティストとしての地位を確立しました。今回の休息期間は、精力的に活動に打ち込んできたBTSのメンバーにとって、新たにインスピレーションを得て、創造的なエネルギーを充電する機会となります。また、彼らはデビュー以来初めて、家族と一緒にホリデーシーズンを過ごすことになります」

さらに、BTSが「『新しい章』の始まりとなるコンサートと新アルバムのリリースの準備に集中する」ことも付け加えられた。彼らは来年3月にソウルでの対面コンサートを開催することを発表している。

迫る兵役の現実

休暇後の活動が期待されると同時に、「その日」が来るのはいつかという疑問が再び頭をもたげてきた。

休養発表と同じ日、メンバーのRM、JIN(ジン)、SUGA(シュガ)、J-HOPE、JIMIN(ジミン)、V、JUNGKOOK(ジョングク)がそれぞれインスタグラムのアカウントを立ち上げ、数百万人のフォロワーを獲得した(JUNKOOKが投稿を取り消したり、SUGAが「インスタは難しい」と書いたり、VがBLACKPINKのジェニーのアカウントをフォローしてすぐに取り消すなど、当初は混乱もあった模様)。

これまでSNSの個人アカウントを持っていなかった彼らがそれぞれインスタを開設したのは、長期休養中にARMY(アーミー)と呼ばれる熱心なファンと連絡を取り合うための手段かもしれない。一方で、避けられない「終わりの始まり」と捉えることもできる。

今のBTSの人気からすれば、グループのメンバーが欠けるのは考えられないこと。だが彼らの母国・韓国では徴兵制度があるため、それは近い将来に直面しなければならない現実だ。

韓国の法律では原則18~29歳の健常な男性はおよそ21カ月間、兵役に就かなければならない。BTS自身も2019年、米CBSの番組「サンデー・モーニング」のインタビューで、義務を果たすためにグループが「完全体でなくなる」見通しについて語った。ジンはその問題について尋ねられ、「韓国人としては当然のことで、いざ義務が発生したら、私たちはそれに応えて最善を尽くすつもりです」と述べている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ガザ南部、医療機関向け燃料あと3日で枯渇 WHOが

ワールド

米、対イスラエル弾薬供給一時停止 ラファ侵攻計画踏

ビジネス

米経済の減速必要、インフレ率2%回帰に向け=ボスト

ワールド

中国国家主席、セルビアと「共通の未来」 東欧と関係
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増すばかり

  • 4

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グ…

  • 5

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 6

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 7

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中