最新記事

BTS

ルイ・ヴィトン×BTSが炎上した訳、ARMYたちを憤慨させた「メンバー外し」

2021年7月10日(土)13時53分
大橋 希
BTS

KIM HONG-JIーREUTERS

<大人気グループをアンバサダーに迎えたルイ・ヴィトンだが、不可解な動画のせいでファンを敵に回すことに>

仏ファッションブランド、ルイ・ヴィトンのアンバサダーに韓国の人気グループBTS(防弾少年団)が就任したのは今年4月のこと。同ブランドのメンズアーティスティック・デレクターのバージル・アブローがコメントで述べたように、「ラグジュアリーとコンテンポラリーカルチャーの融合」だとして話題を集めた。

7月7日には2021年秋冬メンズ・コレクションの発売(16日)にあわせて、BTSを起用したスピンオフショーがYouTubeなどで公開された。

ソウル近郊にあるアート&カルチャースペース「富川アートバンカーB39」を舞台に、最新コレクションをまとったメンバーのRM、JIN(ジン)、SUGA(シュガ)、J-HOPE、JIMIN(ジミン)、V(ヴィ)、JUNG KOOK(ジョングク)がモデルたちとともに登場。10分程度の動画だが、これまでに430万回以上再生されている。

多くの人がショーを楽しんだわけだが、9日にルイ・ヴィトンの公式ツイッターに投稿された関連映像がちょっとした物議をかもした。

ショーの様子を抜粋して宣伝するもので、メンバーのアップが順番に写る場面がある。ところが、なぜかVだけ登場しない。

当然、リプ欄にはARMY(BTSのファン)から怒りのコメント――「アンバサダーは7人なのに、この動画には6人しかいない。修正して、Vを加えてください」「こんな非プロ意識はハイエンドのラグジュアリーブランドにふさわしくない」「私たちARMYはとても悲しく、憤慨している」――が殺到した。

しかも7月9日は、ARMYの8回目の「誕生日」。BTSのファンの呼称がARMYに決まった特別な日だ。さらにシングル「Butter」が発売され、エド・シーランが参加した新曲「Permission to Dance」も公開された日だっただけに、喜びに水を差されたと感じた人もいただろう。

数時間後、ルイ・ヴィトン ジャパンの公式アカウントにも同じ動画が上がり、日本のARMYからも疑問を呈するコメントが多数寄せられた。実はルイ・ヴィトンの公式ツイッターの「Vはずし」は今回が初めてではない。5月にも同様のことが起きており、それがAMRYをさらに悲しくさせた。

今回の件には何らかの理由があるのか、単純なミスなのかをルイ・ヴィトン ジャパンの広報に確認したところ、フランス本社に問い合わせをしたうえで「本件に関しましては、弊社からのコメントはございません」とそっけない回答があった。

少なくともARMYたちの間で、ルイ・ヴィトンのイメージ低下は避けられないだろう。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

欧州の銀行、前例のないリスクに備えを ECB警告

ビジネス

ブラジル、仮想通貨の国際決済に課税検討=関係筋

ビジネス

投資家がリスク選好強める、現金は「売りシグナル」点

ビジネス

AIブーム、崩壊ならどの企業にも影響=米アルファベ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 3
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 10
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中