「隣は嫌だ!」「入口に陣取る」...理想的な「管理職の席」配置とオフィスレイアウト
■クロス型
クロス型は、オフィス内のテーブルを縦横に交差させて配置することで、部署間のコミュニケーションを促進するレイアウトです。
デスクの配置によりあえてジグザグの通路を作ることで、動線の固定化を防ぎ、自然と他部署の人と接する機会が増えるでしょう。また、他の人と視線が合うことが少なく、プライバシーが守られやすい・集中しやすいという点もメリットです。
ただし、多くのスペースが必要のため、スペース活用の効率が悪いというデメリットもあります。
■フリーアドレス型
フリーアドレス型は、自分の好きな席に自由に座れるレイアウトを指します。
フリーアドレスのメリットは、コミュニケーションがとりやすくなる点と、オフィスのスペースが節約できる点です。隣の席が毎日違う人になるので、自然と他部署の人とも話すようになるでしょう。
集中したいときは静かな席に座ったり、チームで作業するときはみんなで固まったりと、その日の業務に合わせて最適な環境を選べる点も魅力です。また、外回りの社員が多い職場では、フリーアドレスにすることで座席数を節約し、オフィスをコンパクトにできます。
一方で、社員の居場所を把握するのが大変だったり、書類や荷物の管理が難しくなったりする点がデメリットでしょう。会社の状況に合わせて、うまく活用していくことがポイントです。
(参考記事)管理職になりたくない社員が77%!組織に必要な取り組みとは
管理職の席を決めるにあたって意識したいポイント
ここからは、管理職の席を決めるにあたり意識したいポイントを解説します。
■慣習にとらわれすぎない
まず、表面的な慣習やマナーにとらわれすぎないことです。
管理職の席の位置には、昔からの慣習やマナーがあります。たとえば上座・下座や、「上司は一番奥の席に座るべきだ」などの概念です。
たしかにこのような慣習やマナーは、職場の秩序や適度な緊張感の形成に役立つかもしれません。しかし、組織のパフォーマンスを上げるという観点からは、必ずしも最適ではない場合もあるでしょう。
役職に関係なくその人に適した席を選ぶことで、働きやすさや生産性の向上につながります。固定観念に縛られないことが、快適に働けるオフィスを作る第一歩です。
■視界は完全に遮らない
先述したように管理職と一般社員の席は、ほどよい距離感を保つことがポイントです。しかし、限られたスペースの中で、物理的に距離を離すのはなかなか難しいかもしれません。
そのようなときは、視界の遮り方によって距離感を調整しましょう。パーテーションなどで視界を完全に塞ぐと、心理的な距離が遠のきます。一方、全く仕切りがないと今度は集中力が落ちたり、プライバシーの問題が出てきたりするでしょう。
低めの棚やパーテーションを置いて、ほどよく視線を遮ることがおすすめです。