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アメリカ経済ウォーレン・バフェット「予想以上の米景気回復が追い風」、株主総会
著名投資家ウォーレン・バフェット氏(左)が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイは1日、オンラインで年次株主総会を開いた。バフェット氏は、予想よりかなり順調な米景気回復が事業の追い風になっていると指摘した。写真はライブ配信動画から。Yahoo Finance提供(2021年 ロイター)
著名投資家ウォーレン・バフェット氏(90)が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイは1日、オンラインで年次株主総会を開いた。バフェット氏は、予想よりかなり順調な米景気回復が事業の追い風になっていると指摘した。
バフェット氏は米経済について、米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和と米議会の景気刺激策によって「非常に効果的に復活した」と述べ、「米経済は現在、85%が超高速で走っている」との見方を示した。
一方、特別買収目的会社(SPAC)の急増や、個人投資家の投機的な売買によって市場はカジノのように感じられるとし、バークシャーにとっては手元資金の投入が難しくなっているとした。
今回の株主総会はカリフォルニア州ロサンゼルスから中継され、バフェット最高経営責任者(CEO)と盟友のチャーリー・マンガー副会長(97)が3時間以上にわたり株主の質問に答えた。
自動車保険のガイコや鉄道大手バーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNSF)などバークシャー傘下の事業会社の多くは、新型コロナウイルスワクチンの接種進展や経済活動の制限緩和などを受けて持ち直している。
バフェット氏は、米景気回復を踏まえると、米航空大手4社の株式を昨年に全て売却したのはタイミングが悪かったようだと述べた。
アップルについては「必要不可欠」な製品を備えた「並外れたビジネスだ」と称賛し、アップル株を昨年終盤に一部売却したのは間違いだったと認めた。
マンガー氏は、米政権や議会が法人増税を検討していることについて、バークシャーにとって「この世の終わり」ではないとして、さほど懸念しない立場を示した。
バフェット氏は、SPACの急増によって企業買収の価格が高くなっていると指摘。「(買収に)投じたい資金がおそらく700億ドルか800億ドル程度あるが、こうした状況ではチャンスがない」と述べた。
ロビンフッドなどの株取引アプリについても、「ギャンブルの衝動」を駆り立てると批判した。
総会では、バークシャーに気候変動対策およびダイバーシティー(多様性)への取り組みについて情報開示の拡大を求める提案が株主の投票で否決された。ただ、両提案にはいずれも約4分の1の賛成が集まり、株主の間でこれまでより不満が高まっていることが示された。3分の1近くの議決権を握るバフェット氏は両提案に反対した。
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