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オバマのトップセールスで変容した米印関係

2010年11月9日(火)18時29分
ジェーソン・オーバードーフ

 オバマ訪問団は、米印の経済関係には米中のそれと同じくらい大きな可能性があることを証明したがっている。しかしインドが台頭する現在は、中国が技術移転について強硬な姿勢を崩さず、WTO(世界貿易機関)加盟を認めさせようとした90年代後半とは状況が違う。

「米中関係に比べ、米印関係では安全保障上の力学がより重視されている」と、メータは言う。「インドは3つの要素を重視しなければならない。まずは経済関係。そして安全保障関係。この点に関してアメリカはインドの対応が遅く、インドはアメリカの対応が十分でないと考えている。3点目は、国連安保理常任理事国入りなど、国際社会におけるインドの役割拡大に対するアメリカの支持だ」

 オバマはインド議会における演説で、パキスタンにテロリスト養成キャンプを解体させ、08年にインドで起きた同時テロ事件の犯人を起訴するよう働きかけていると語った。だがインド国内では、アメリカがパキスタンに対してもっと強硬な態度を取らないことについて不満がくすぶっている。

 増大するインドの影響力は、米印関係をますます複雑にしている。それでも、インドがアメリカと「ウィンウィン」のビジネス関係を築けば、アメリカの外交政策を変化させる最高のきっかけとなるのではないか。オバマはインド議会で「影響力が増せば責任も増す」と語った。将来的にアメリカは、対イラン経済制裁やビルマ(ミャンマー)独裁政権への批判といった国際問題で、インドの支持を求めることになる。

「立場が上がれば、関与しなければならない問題は増える」と、メータは言う。「インドはこれまで何事にも強硬な姿勢できたが、対処する問題が増えていく今後、同じように強気でいられるかはわからない」

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