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テクノロジーグーグルの通訳フォンに重大な疑問
言語の異なる相手と通話できる自動通訳システムを開発中というが、私たちの会話をサーバーに保存するつもりなのか
夢の携帯 音声認識+自動翻訳=電話傍受機? Lucas Jackson-Reuters
「異なる言語を話す人同士の電話での会話をほぼ瞬時に翻訳する技術が登場した」という英タイムズ紙電子版の記事が議論を呼んでいる。グーグルの携帯用OSアンドロイドを搭載した電話が小型の自動通訳フォンに変わるというのだ。
「グーグルは音声認識と自動翻訳という既存の技術を発展させ、2年から3年以内に基本的なシステムを完成することを目指している。世界には6000語以上の言語があるが、成功すればコミュニケーション革命が起きる可能性がある」と、記事は報じている。
近年大きな進歩を遂げている自動翻訳と音声認識という2つの技術を結合させるアイデアだ。発想自体は新しくない。グーグルは05年に行われたマスコミ向けの工場見学会でこの技術についてほのめかしていた。完成まであと数年かかるが、この新技術はちゃんと完成するのか、そうなったら私たちの生活はどう変わるのか、という議論に花が咲いている。
会話の内容も広告に利用される?
この技術についての私の第一印象は少し違った。異なる言語を話す2人の人間がグーグルの翻訳技術を使って会話するなら、その会話はグーグルのサーバーを経由することになる----。ということは、グーグルは自分たちのサーバー上にこれらの会話を保存する気なのか?
電話の会話を翻訳するためには、グーグルは話された言葉をまずテキストデータに変換し、それから翻訳しなければならない。つまり、グーグルはサーバーに翻訳されたすべての会話を保存することができる。現在グーグルがウェブでユーザーにさまざまなサービスを提供しながら、ユーザー個人の検索履歴やほかの情報を記録しているのと同じやり方だ。もちろんこのデータはグーグルの莫大な収益源であるターゲット広告に大いに役に立つ。
抜け目ないグーグルのことだから、利用者に翻訳された会話をサーバーに保存しない選択肢を与えるだろう。今は称賛ばかりのこのアイデアだが、そのうち疑問視されるようになるはずだ。政府による傍受を嫌がる人たちが、グーグルだったらまあいい、となるだろうか?
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