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組織心理学の若き権威、アダム・グラントに聞く「成功」の知恵
ポトリッキオ どうして『THINK AGAIN』を書こうと思ったのか。
グラント 私自身、見直すのが遅すぎて、まずい決断をした経験があるからだ。私が心底後悔している決断のうち、最初のものは1999年の決断だ。
ハーバード大学初のソーシャルネットワークサイトを共同設立して新しく入学する学生の8分の1をつないだんだが、(マサチューセッツ州ケンブリッジにある)キャンパスに着いたら「待てよ、みんな同じケンブリッジに住んでいるんだから、ソーシャルネットワークサイトなんて必要ない!」と思って結局閉鎖した。
その5年後、隣の寮でマーク・ザッカーバーグがフェイスブックを立ち上げた。自分の決断を見直すチャンスを逃したことは何度もある──間違った想定をしていることにすら気付かなかった。学生時代「自分は起業家になれるだろうか」なんて考えもしなかった。
SNSについて、大学生だけでなく大人も関心があるか、近くにいる人同士にも関係があるかなどと考えてみなかった。見直す大きなチャンスを逃したのだ。その10年後、私はペンシルベニア大学ウォートン校で初めて教鞭を執ることになり、そこで学生たちから彼らのアイデアへの投資を持ち掛けられた。
それは後の(眼鏡直販の)ウォービー・パーカーだったんだが、私は投資しなかった。あのときも見直すべきだった。ウォービー・パーカーは今では年商1億ドルの企業。一方、わが家の投資の決定権は今でも妻が握っている。それでも2年前、同社の上場前に投資したから、よかったが。
私自身、自分の信念やアイデンティティーの核である意見や前提をなかなか手放せないが、それは私だけではないようだ。経営陣が考え方を変えないために会社がつぶれることもある。現在ウクライナで起きている残虐行為や悲劇も、プーチンが決定を見直せば起きなかったはずだ。
長年、多くの戦争でリーダーが部隊を動員して死者が出ているが、それでも関与を縮小するどころかリスクを冒してさらにエスカレートさせている。見直さなかったせいだ。つまり、私が本書を書こうと思ったのは「見直さないと苦しむ羽目になる」と伝えるためだ。私たちがまずい決断を下せば、企業が苦しみ、国家が苦しむ。世界が急速に変化している今、これは問題だと思う。
完全に安定した世界なら、一度決断したことを見直さなくても大丈夫だ。だが世界が目まぐるしく変化している今、私たちを取り巻く環境は、私たちが最良だと思ってしがみついている慣行が発想された当初とは一変している場合が多い。だから発想にかかったのと同じくらい時間をかけて見直す必要がある。
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