Picture Power

【写真特集】母国がにじむ中国系住民の郊外的日常

THE SUBURBAN CHINATOWN

Photographs by JESSICA CHOU

2021年06月19日(土)16時15分

『 ダンス大会でヒップホップの練習をする高校のダンスチーム』(アルハンブラ、2019年)

<アジア系へのヘイトクライムが急増するアメリカで、今アジア系住民は「われわれは何者なのか」と自問している>

コロナ禍のアメリカでアジア系住民に対する憎悪犯罪が急増するなか、アメリカに生きるアジア系移民が自問している問いがある――「われわれは何者なのか」と。

米西海岸にはアジア系移民がコミュニティーを築いてきた街が多くある。「郊外にできた最初のチャイナタウン」とも言われるロサンゼルス郊外のモンテレーパークは、初めてアジア系が多数を占めるようになった街だ。またロサンゼルスから車で10分のサンガブリエルバレーでは、アジア系が人口の4分の1以上を占める。

南カリフォルニアの歴史をひもとけば、この地のインフラ、農業、経済の発展は19世紀半ばに金鉱が発見され、集団で移住してきたアジア人、特に中国人に負うところが大きい。だが彼らの貢献や苦難はあまり知られてこなかった。

モンテレーパークで育った写真家のジェシカ・チョウは2013年に「郊外のチャイナタウン」と題した作品を撮り始めた。典型的なアメリカの郊外に見る中国系住民の日常は、アメリカ文化に母国のアイデンティティーを接ぎ木して構築される、移民社会のありようを映し出す。

ppchinese02.jpg

『ラモナ通りとニューマーク通りの交差点で、メキシコ系アメリカ人風の洋服を着た若者たち』(モンテレーパーク、13年)


ppchinese03.jpg

『ルネー』(アルハンブラ、18年)


ppchinese04.jpg

『モンテレーパーク第97回パレード』(ガーベイ通り、13年)


ppchinese05.jpg

『ガールスカウトのフェア』(アルカディア、19年)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

野村、年内あと2回の米利下げ予想 FOMC受け10

ワールド

米関税15%の履行を担保、さらなる引き下げ交渉も=

ワールド

林氏が政策公表、物価上昇緩やかにし1%程度の実質賃

ビジネス

午後3時のドルは147円前半へ上昇、米FOMC後の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story