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オスロ合意から20年 パレスチナの失望

BROKEN HOPES

Photographs by Cedric Gerbehaye

オスロ合意から20年 パレスチナの失望

BROKEN HOPES

Photographs by Cedric Gerbehaye

イスラエル軍が管理するH2地区で遊び仲間を待つ少年(ヨルダン川西岸のヘブロン)

 パレスチナ暫定自治の枠組みを定め、93年9月に調印されたオスロ合意は世界の人々に和平への希望を抱かせた。ワシントンで行われた調印式でビル・クリントン米大統領に促され、パレスチナ解放機構(PLO)のヤセル・アラファト議長とイスラエルのイツハク・ラビン首相が握手を交わす姿は、多くの人の心に焼き付いているだろう。

 それから20年。イスラエルが占領を続けるパレスチナの現状は? ヨルダン川西岸を中心にしたその生の姿を、写真やビデオ映像、録音音声、最新地図を駆使して伝えるウェブ・ドキュメンタリー企画「砕けた希望──オスロの遺産」が9月にネット上で公開される。

 見る者はさまざまな場所で立ち止まり、パレスチナ人やイスラエル人に出会い、西岸地区を南から北へ旅している気分にさせられる。セドリック・ゲルベハイエによる白黒写真からはパレスチナの起伏ある風景、領土を分断された人々の厳しい暮らしぶりが伝わってくる。

 今では大多数のパレスチナ人が「オスロ合意は死んだ」と感じている。失望はあまりに深い。それでも7月には、約3年ぶりの和平交渉再開の動きが報じられた。あのときの希望を取り戻せるだろうか。

Photographs by Cedric Gerbehaye-Agence VU/Aflo
<本誌2013年8月6日号掲載>

関連リンク:ウェブ・ドキュメンタリー「砕けた希望──オスロの遺産」(英語、フランス語、スペイン語) 9月9日より公開中

 

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