ニュース速報
ワールド

ギリシャでインフレ抗議のゼネスト、公共交通がまひ

2024年11月21日(木)11時53分

 11月20日、ギリシャ全土でインフレに抗議するゼネストが20日発生し、船舶や鉄道、バスの運行が止まり、公共交通機能はまひしている。写真はゼネストの様子。ギリシャのアテネで撮影(2024 ロイター/Alkis Konstantinidis)

[アテネ 20日 ロイター] - ギリシャ全土でインフレに抗議するゼネストが20日発生し、船舶や鉄道、バスの運行が止まり、公共交通機能はまひしている。首都アテネでは、国内最大の労働組合メンバーである医師や教員、建設・運輸労働者ら数千人が賃上げと生活水準の向上を求めてデモ行進しながら「労働者の権利は法律だ」と主張して「物価高騰に反対するゼネスト」と書かれた横断幕を掲げた。

参加者の1人、裁判所職員のストラティス・ドゥニアスさんは「スーパーマーケットに行くたび、電気料金が上がるたびに私たちは絶望的な気持ちになる。物価高騰に対する真の解決策を求めている」と話した。

ギリシャ経済は2009―18年の政府債務危機後に回復しつつあるものの、当時の影響が今も残っており、生活費が跳ね上がる一因となっている。

給与水準は欧州平均を下回り、国民1人当たりの国内総生産(GDP)は欧州連合(EU)内で最低水準にある。こうした状況下でインフレが進行し、エネルギーや食料、住宅費が給与や年金の上昇ペースよりも高い状態が続いている。

ゼネストは、ミツォタキス内閣が25年度予算の最終案を議会に提出したことを受けて行われた。同内閣は25年の経済成長率についてEU平均を上回る2.3%増と見込み、歳出の一部は賃金や年金の増額支援に充てる方針。首相は18日、賃金と生活水準の面で改善が足りないことを認め、EUに電力コスト格差是正を再度求めていた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国習主席、タイ国王と会談 信頼できる隣国を強調

ワールド

ハマス、ガザで支配体制再構築 停戦発効から約1カ月

ビジネス

ニデック、4―9月期純利益58%減 半期報告書のレ

ビジネス

年内に第三者委員会から最終報告が出る状況にはない=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 5
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 10
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中