アゼルバイジャン大統領、欧米の自国石油産業への批判に反発
第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)の開催国であるアゼルバイジャンのアリエフ大統領は11月12日、同国の石油・ガス産業が西側社会で批判を集めていることに強く反発した。写真はオープニングセレモニーでパフォーマンスを披露する子どもら。バクーで撮影(2024年 ロイター/Maxim Shemetov)
William James
[バクー 12日 ロイター] - 第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)の開催国であるアゼルバイジャンのアリエフ大統領は12日、同国の石油・ガス産業が西側社会で批判を集めていることに強く反発した。
アリエフ氏はCOP29首脳級会合の基調演説で、アゼルバイジャンは「非常に組織的な中傷と脅迫運動」の犠牲になったと指摘。「COP29の議長として当然ながらわれわれはグリーン(エネルギー)移行を強く提唱するし、実行しつつある。しかし同時に現実的でなければならない」と訴えた。
さらに同氏は、アゼルバイジャンの石油とガスを「天与の資源」だと説明して「このような資源を保有し、市場に供給しているからといって、その国を責めるべきでない。なぜなら市場や人々が必要としているのだから」と強調した。
特に米国は世界最大の温室効果ガスの排出国ながら、世界最大の石油・ガス生産国で、欧州連合(EU)も2030年までの排出量削減目標を世界一厳しくしている半面、2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、新たなガスの調達先を確保している。
アリエフ氏は、こうした米国とEUの姿勢を「二重基準だ」と非難した。