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北朝鮮、軍事偵察衛星は不可欠と主張 米の「宇宙軍事化」に対抗

10月10日、北朝鮮は、米国による核先制攻撃能力向上や「世界の覇権」確保を目的とする宇宙の軍事化に対抗するため、軍事偵察衛星の運用が不可欠との見解を表明した。写真は北朝鮮による宇宙ロケット発射のTVニュースをみる人々。韓国ソウルの駅で8月撮影(2023年 ロイター/Kim Hong-Ji)
Hyonhee Shin
[ソウル 10日 ロイター] - 北朝鮮は10日、米国による核先制攻撃能力向上や「世界の覇権」確保を目的とする宇宙の軍事化に対抗するため、軍事偵察衛星の運用が不可欠との見解を表明した。朝鮮中央通信(KCNA)が10日に伝えた。
KCNAは国家航空宇宙技術総局の研究員の文章として、米国が宇宙軍を増強してアジアで軍事覇権拡大を狙っていると主張。
米宇宙軍トップの最近の東京訪問や在韓米軍の宇宙軍部隊創設に触れ、このような動きは北朝鮮、中国、ロシアといった「反米」諸国への先制攻撃のシナリオを覆い隠すカモフラージュだとした。
「米国が朝鮮半島とその周辺に宇宙軍部隊を大量配置して先制核攻撃を最終目的とする宇宙の軍事化に力を入れる今、軍事偵察衛星を含む宇宙開発は北朝鮮の安全保障上の利益と存在権を保証するために不可欠な戦略的選択肢」と述べた。
北朝鮮は5月と8月に2度、偵察衛星の軌道投入に失敗しており、早ければ10月にも再挑戦すると宣言している。