ニュース速報

ワールド

国連で香港メディアの自由巡るイベント、中国が各国に不参加要請

2023年09月26日(火)23時19分

 香港におけるメディアの自由をテーマにジュネーブの国連で開催される英国主催イベントについて、中国がボイコットするよう各国に圧力をかけていることが分かった。ニューヨークの国連本部で2008年3月撮影(2023年 ロイター/Mike Segar)

Emma Farge

[ジュネーブ 26日 ロイター] - 香港におけるメディアの自由をテーマにジュネーブの国連で開催される英国主催イベントについて、中国がボイコットするよう各国に圧力をかけていることが分かった。ロイターが書簡を閲覧したほか、外交筋4人も26日に確認した。

「香港におけるメディアの自由」と題された27日のイベントは、5週間にわたる国連人権理事会の傍らで開催される。講演者の中には、香港国家安全維持法に関する罪で収監中の民主派香港紙「蘋果日報」(廃刊)創業者・黎智英(ジミー・ライ)氏の息子も含まれている。

ジュネーブの国連で外交官に広く配布された書簡の中で、中国政府代表部は各国に「いかなる形であれ、このイベントに参加しないように」と要請している。

ロイターが入手したその書簡には「香港関連の問題は中国の内政問題であり、外部からの干渉は許されない」と記されていた。

それでも、これまでのところ米国、フランス、ドイツなど少なくとも22カ国がこのイベントを共催している。

ジュネーブの中国代表部からは今のところコメントを得られていない。

香港当局は一般的な声明を発表し、黎智英氏の収監は政治的干渉に相当し、メディアなどによる「誤解を招く中傷的な発言」を非難すると述べた。

英国代表部は、香港の自治を保証する中英共同声明を引き合いに出し、「香港における権利と自由の侵食を巡る長年にわたる懸念」を引き続き提起していくと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

IT大手決算や雇用統計などに注目=今週の米株式市場

ワールド

バンクーバーで祭りの群衆に車突っ込む、複数の死傷者

ワールド

イラン、米国との核協議継続へ 外相「極めて慎重」

ワールド

プーチン氏、ウクライナと前提条件なしで交渉の用意 
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口の中」を公開した女性、命を救ったものとは?
  • 4
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 5
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 6
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 7
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 8
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 6
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 7
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 10
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中