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公海の生物多様性保護協定、67カ国が批准受付署名 発効へ一歩

国連総会で20日、公海の環境保護と生物多様性保護を明記した法的拘束力のある国連初の協定の批准受付に、67カ国が署名した。写真はスペインのグラン・カナリア島で16日撮影。(2023年 ロイター/Borja Suarez)
David Stanway
[20日 ロイター] - 国連総会で20日、公海の環境保護と生物多様性保護を明記した法的拘束力のある国連初の協定の批准受付に、67カ国が署名した。発効には各国での批准が必要だが、過剰漁獲などによる被害を受けている海洋環境再生への新たな一歩となった。
協定は、3月に「国家管轄権外区域における海洋生物多様性協定」(BBNJ)の内容で最終合意され、6月に国連で採択された。
欧州連合(EU)のシンケビチュウス環境委員は「この署名により、人類がもたらす圧力から海洋を保護し、30年までに地球の30%を保護するという目標に近づくことができる」と述べた。
グリーンピース・インターナショナルのクリステンセン暫定事務局長は、署名はこの目標達成への勢いを保つ助けとなる「強力なシグナル」と評価しながらも、これは「純粋に象徴的な瞬間に過ぎない。政治家たちは協定を自国に持ち帰って確実に速やかな批准を実現しなければならない」と述べた。
協定により、漁業禁止区域が設定されるほか、公海における活動が環境影響評価の対象になる。