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EXCLUSIVE-アフリカ首脳、ウクライナとロシアに「信頼醸成」措置提案へ=草案文書

今週末にかけてウクライナとロシアを訪問するアフリカ諸国首脳の平和使節団が、両国の紛争の調停に向けた最初の取り組みとして「信頼醸成」に向けた一連の措置を提案することが15日、ロイターが入手した枠組み文書の草案で分かった。写真は2019年10月、ロシ南部ソチで開かれた第1回ロシア・アフリカ首脳会議に出席するロシアのプーチン大統領と南アフリカのラマポーザ大統領(2023年 ロイター/Sergei Chirikov/Pool via REUTERS)
[ヨハネスブルグ 15日 ロイター] - 今週末にかけてウクライナとロシアを訪問するアフリカ諸国首脳の平和使節団が、両国の紛争の調停に向けた最初の取り組みとして「信頼醸成」に向けた一連の措置を提案することが、ロイターが入手した枠組み文書の草案で15日分かった。
アフリカ諸国首脳の平和使節団は南アフリカのラマポーザ大統領とセネガルのサル大統領が率いており、ザンビア、コモロ、エジプトなどの首脳が参加。16日にウクライナの首都キーウ(キエフ)、17日にロシア第2の都市サンクトペテルブルクを訪問する。ウクライナではゼレンスキー大統領、ロシアではプーチン大統領との会合が行われる見通し。
ロイターが入手した枠組み文書の草案は、使節団の目的について「平和の重要性を推進し、外交による交渉プロセスに合意するよう当事者に促すことだ」と説明。「紛争だけでなく、(アフリカ)大陸の主要貿易相手国が課しているロシアへの制裁は、アフリカの経済と生活に悪影響を及ぼしている」としている。
その上で、戦争状態にあるロシアとウクライナ両国との関わりの第一段階としてアフリカ首脳が提案する可能性のある一連の措置を列挙。ロシア軍の撤退、隣国ベラルーシからの戦術核兵器の撤去、国際刑事裁判所(ICC)がプーチン大統領に対して出した逮捕状の停止、制裁措置の緩和のほか、無条件の穀物・肥料取引などが挙げられている。
また「こうした措置で停戦に向けた環境整備を促進し、(紛争)当事者が信頼を構築し、平和の回復に向けた戦略を策定できるようにすることを目指さなければならない」とし、その後にロシアと西側諸国との交渉を伴う敵対行為停止を巡る合意に向かうことができるとしている。