ニュース速報

ワールド

ペロシ米下院議長、台湾に到着 「かつてないほど結束重要」と強調

2022年08月03日(水)09時57分

アジア歴訪中のペロシ米下院議長が2日夜、台湾に到着した。7月29日、ワシントンで撮影(2022年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン/台北/北京 2日 ロイター] - アジア歴訪中のペロシ米下院議長が2日夜、台湾に到着した。米下院議長による台湾訪問は25年ぶり。ペロシ氏は声明で、台湾に対する米国のコミットメントがこれまで以上に重要だと述べた。

関係筋によると、3日に蔡英文総統との会談が行われる。

中国はペロシ氏の台湾訪問をけん制してきており、外務省報道官は今週、「中国の内政に対する重大な干渉」であり、「非常に深刻な展開と結果」につながると警鐘を鳴らし、中国軍は「座視しない」と警告していた。

ペロシ氏は到着後に声明を発表し、同氏が率いる米議員代表団による今回の訪台が「台湾の民主主義を支援するという米国の揺るぎないコミットメントを示す」とし、「台湾と米国の結束がかつてないほど重要になっている」と表明した。

また、米議員代表団の訪台は米国の長期にわたる対台湾政策に完全に合致すると強調。台湾指導部との協議では自由で開かれたインド太平洋の推進を含む共通の関心事に焦点が当てられるとした。

声明で「世界が独裁政治か民主政治かの選択に直面する中、2300万人の台湾市民と米国との連帯がこれまで以上に重要だ」とした。

ペロシ氏は台湾到着直後に公表された米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、台湾の民主政治への取り組みを称賛する一方で、中国が近年、台湾との緊張を劇的に高めていると批判。「中国共産党による侵略加速に直面する中での米議員代表団の訪問は、米国が台湾を支持するという明確な声明としてみなされるべき」として訪台の理由を明かした。

ペロシ下院議長の台湾到着直前、中国国営メディアは、中国軍のSu━35戦闘機が台湾海峡上空を通過していると報じていた。

ただ、台湾国防部(国防省)は2日、同報道は誤りと発表。声明で、台湾付近の活動を完全に把握しており、「敵国の脅威」に対応して適切に軍を派遣するとした。

*動画を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB議長に「不満」、求めれば辞任するだろう=トラ

ワールド

トランプ氏、中国と「良いディールする」 貿易巡り

ビジネス

米一戸建て住宅着工、8カ月ぶり低水準 3月は14.

ビジネス

ECB、6会合連続利下げ 貿易戦争で「異例の不確実
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判もなく中米の監禁センターに送られ、間違いとわかっても帰還は望めない
  • 3
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、アメリカ国内では批判が盛り上がらないのか?
  • 4
    紅茶をこよなく愛するイギリス人の僕がティーバッグ…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    ノーベル賞作家のハン・ガン氏が3回読んだ美学者の…
  • 7
    関税を擁護していたくせに...トランプの太鼓持ち・米…
  • 8
    金沢の「尹奉吉記念館」問題を考える
  • 9
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 10
    「体調不良で...」機内で斜め前の女性が「仕事休みま…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中