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米政権、連邦所有地の石油・ガス開発巡り手数料引き上げ提案

バイデン米政権は連邦政府所有地・水域の石油・ガス鉱区リース制度について、開発会社に課している手数料の引き上げや野生生物および文化資源保護区の利用制限を含む一連の見直し案を示した。写真は、米テキサス州の油田にあるポンプジャッキ。2018年7月17日に撮影。(2021年 ロイター/Liz Hampton)
[26日 ロイター] - バイデン米政権は連邦政府所有地・水域の石油・ガス鉱区リース制度について、開発会社に課している手数料の引き上げや野生生物および文化資源保護区の利用制限を含む一連の見直し案を示した。
政権は今年、バイデン大統領による気候変動対策の公約実現に向けて鉱区リース制度の見直しに着手。同制度の下で内務省は、エネルギー自給率の向上や資金調達を目的に、定期的に石油・ガス開発会社向けにリース権の入札を行ってきた。
同省の新たな報告書は、現行制度が「国民の利益に合致していない」と指摘した上で、生産会社に課しているロイヤルティー料や保証料などの手数料の引き上げを定める新たなルールが必要とした。現行法では連邦所有地での石油・ガス生産のロイヤルティー料率は下限が12.5%で、約100年もの間変わっていない。
報告書はまた、「リクリエーションや野生動物の生息地、自然保護、歴史的・文化的資源」と相反するリースを回避するための新たなルールも提案した。
ハーランド内務長官は声明で「米国は全ての国民に影響を及ぼす重大な気候危機に直面している」と強調。連邦所有地・水域に関して納税者への公正な利益配分を図り、気候への影響を和らげる形で管理する責任が内務省にあると表明した。
米石油協会(API)は鉱区リース制度の見直しについて、ガソリンの小売価格が高騰しているタイミングでエネルギー生産会社のコスト負担を増やすものだと批判した。
一方、生物多様性センターなどの環境団体は、内務省はわずかな変更しか提案しておらず、ほぼ意味がないとコメントした。