ニュース速報

ワールド

米の駐中国大使候補、上院公聴会で強硬姿勢 「危険な競争相手」

2021年10月21日(木)04時01分

次期米駐中国大使に指名されているニコラス・バーンズ元米国務次官は20日、上院外交委員会の指名承認公聴会で、新疆ウイグル自治区やチベットにおける人権侵害や台湾問題などに言及し、対中強硬姿勢を示した。 2020年3月撮影(2021年 ロイター/Tom Brenner)

[ワシントン 20日 ロイター] - 次期米駐中国大使に指名されているニコラス・バーンズ元米国務次官は20日、上院外交委員会の指名承認公聴会で、中国を「米国にとって最も危険な競争相手」と呼び、強硬姿勢を示した。

バーンズ氏は、中国が最低限の核抑止力のみを維持するという公約を「大っぴらに破っている」と指摘。米政府は欧州などの同盟国と協力して、経済的な影響力を高めるべきだと述べた。

同氏は、新疆ウイグル自治区やチベットにおける人権侵害や香港・台湾問題などにも言及し「不当であり、止めなければならない」とした。

また、台湾に対する中国の軍事的脅威が高まっているとした上で、「一つの中国」政策を維持することが、台湾への武力行使を抑止する最も賢明かつ効果的な方法だと述べた。さらに最も重要な抑止力は、米国がインド太平洋地域での軍事的地位を維持することだとした。

新型コロナウイルスの起源を巡る調査については、中国が世界の声に耳を傾けていないと批判。「中国は質問に答える必要がある」と指摘した。

2月に北京で開催される冬季オリンピックをボイコットするよう求める声が上がっていることに対しては直接的な回答を避けた。

バーンズ氏の指名は民主・共和両党の賛成多数で承認される見通し。

バーンズ氏の発言に対し、ワシントンの中国大使館からのコメントは得られていない。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、FRB議長候補のウォラー理事と面会 「

ビジネス

長期金利が2%に上昇、19年半ぶり高水準 国債先物

ビジネス

日銀が利上げ決定、政策金利は30年ぶり高水準に 賃

ビジネス

フェデックス、MD-11運航停止で最大1.75億ド
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 6
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 7
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 8
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中