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米与野党、コロナ対策巡り非難の応酬 決裂後の協議なく

米与野党の上院トップが11日、新型コロナウイルスの追加経済対策を巡って非難の応酬を繰り広げる中、共和党のマコネル院内総務は政府と民主党が話し合いをしていないと明らかにした。7月撮影(2020年 ロイター/TOM BRENNER)
[ワシントン 11日 ロイター] - 米与野党の上院トップが11日、新型コロナウイルスの追加経済対策を巡って非難の応酬を繰り広げる中、共和党のマコネル上院院内総務は政府と民主党が話し合いをしていないと明らかにした。民主党のペロシ下院議長も協議が行われていないことを確認した。
ペロシ下院議長と民主党のシューマー上院院内総務は、7日に協議が決裂するまで2週間近くにわたってムニューシン財務長官、メドウズ大統領首席補佐官とほぼ毎日話し合いを行っていた。
マコネル氏はFOXニュースに対し「私の知る限り、ムニューシン財務長官とメドウズ首席補佐官は今日、ペロシ下院議長ら民主党首脳と話をしていない。交渉は袋小路に入り、また1日が過ぎてしまった。彼らはまとまる必要がある」と訴えた。
ペロシ氏は、記者団からムニューシン、メドウズ両氏とこれまでに連絡を取ったかや、今後取る予定かについて聞かれた際、首を横に振り「ノー」と答えた。
これより前、マコネル氏は上院の議場で、民主党がコロナ禍にあえぐ国民を狙い撃ちしており「子どもたちや労働者、ぜい弱な人々を相手に手加減しない」と非難した。
一方、シューマー氏は、共和党が混乱しており、トランプ大統領は打開策を模索すべきと主張。「共和党の多くが『あれもするな、これもするな』と言って、交渉が決裂したことを喜んでいる。われわれは喜んでいない」とした。
マコネル氏によると、上院共和党は11日午前にムニューシン長官、メドウズ首席補佐官と1時間にわたって電話会議を行った。
追加経済対策を巡っては、州・地方政府への支援や失業給付の上乗せが協議の主な争点となっている。
トランプ大統領は8日、議会を迂回し、一部の追加経済対策を実施する大統領令に署名した。
ただ、専門家は大統領令について、議会を迂回したことを巡る法的な問題を克服できたとしても、経済を支援する効果はほとんどないと指摘している。
*内容を追加しました。