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スペイン暫定首相、組閣要請受け入れ 各政党に協力呼び掛けへ
12月11日、スペインのサンチェス暫定首相(写真)は、フェリペ6世国王からの組閣要請を受け入れたことを明らかにし、来週から各政党に協力を呼び掛ける方針を示した。写真は2日、国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)の会場で撮影(2019年 ロイター/Sergio Perez)
[マドリード 11日 ロイター] - スペインのサンチェス暫定首相は11日、フェリペ6世国王からの組閣要請を受け入れたことを明らかにし、来週から各政党に協力を呼び掛ける方針を示した。
サンチェス氏は、記者団に対し「スペイン国民は怒りや衝突にうんざりし、再び政治を信頼したいと望んでいる」と語った。
ただ、新政権が議会の承認を経て発足するまでにはまだ数週間かかる見通しだ。
サンチェス氏は週明け16日から、保守系の国民党(PP)や中道右派のシウダダノスと接触する方針という。
サンチェス氏率いる社会労働党(PSOE)は11月に行われた今年2度目の総選挙(下院、定数350)で、第1党を維持したものの、議席を減らし、過半数にはさらに遠い状況となった。[nL3N27R05T]
選挙の2日後には急進左派ポデモスと連立政権を樹立することで基本合意したと発表したが、両党を合わせた議席数は155で、過半数の176議席に届いていない。
こうした状況からPSOEは先月、スペイン北東部カタルーニャ州の独立を掲げる政党カタルーニャ共和主義左派(ERC)と協議を開始した。同党は13議席を獲得し、政権樹立の鍵を握る可能性がある。
ERCはスペイン政府とカタルーニャ自治政府の無条件対話など一連の要求を挙げ、協力の条件としている。
サンチェス氏は11日、ERCとの協議の詳細には言及せず、各政党に政治的こう着状態の打開に向け「責任」ある行動を呼び掛けた。