ニュース速報

ワールド

フィンランド首相が辞任、スト対応巡り連立与党の一部が不信任表明

2019年12月04日(水)08時18分

 フィンランドのリンネ首相は3日、国内で発生した大規模ストライキへの対応のまずさを巡り、連立政権の一角を占める中央党から不信任を突き付けられ、辞任した。提供写真(2019年 ロイター/Lehtikuva/Mikko Stig)

[ヘルシンキ 3日 ロイター] - フィンランドのリンネ首相は3日、国内で発生した大規模ストライキへの対応のまずさを巡り、連立政権の一角を占める中央党から不信任を突き付けられ、辞任した。

リンネ氏は第1党の社会民主党出身。同党と中央党のほか3党が連立を組んでいる。

国営郵便会社の労働者が開始したストは、フィンランド航空などにも拡大して2週間にわたって続き、先週ようやく終結した。

こうした中で中央党がリンネ氏に辞任を要求。党首のカトリ・クルムニ氏は2日、リンネ氏が問題解決に適切な役割を果たさなかったのではないかと疑問を呈した。一方でクルムニ氏は、次期首相の下で5党連立の枠組みは維持したい考えも明らかにした。

ニーニスト大統領はリンネ氏の辞任を受け入れ、現内閣に対して次期首相選任まで暫定的に政権を運営するよう要請した。

折しもフィンランドは、欧州連合(EU)の議長国を務めており、国内政治が混乱すればEUの新予算編成などの作業に支障を来しかねない。

次期首相の筆頭候補と目されるのは、社民党のサンナ・マリーン運輸・通信相だ。マリーン氏はブリュッセルから急きょ帰国し、ヘルシンキ空港で記者団に「私は決して責任を回避しない」と語り、就任に前向きな姿勢を示した。34歳の同氏が首相になれば、フィンランド史上最年少の首相となる。

また社民党議会グループ議長のアンティ・リンドマン氏も、記者団に首相就任への意欲を見せている。

5党全てが連立維持に合意した場合は、慣例に従って第1党の社民党が最初に次期首相を選任し、政権を樹立する権利を持つ。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英運輸相が辞任、過去に有罪認める スターマー首相に

ワールド

トルコGDP、第3四半期2.1%に減速 高金利が重

ワールド

インドGDP、7─9月5.4%に鈍化 製造業と個人

ビジネス

ユーロ圏消費者物価指数、11月速報値は前年比+2.
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 2
    エスカレートする核トーク、米主要都市に落ちた場合の被害規模は想像を絶する
  • 3
    「時間制限食(TRE)」で脂肪はラクに落ちる...血糖値改善の可能性も【最新研究】
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 6
    ペットの犬がヒョウに襲われ...監視カメラが記録した…
  • 7
    ウクライナ前線での試験運用にも成功、戦争を変える…
  • 8
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    谷間が丸出し、下は穿かず? 母になったヘイリー・ビ…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式ト…
  • 9
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 10
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中