ニュース速報

ワールド

米輸入制限に懸念、WTO提訴「決まってないが検討」と麻生財務相

2018年06月02日(土)18時45分

 6月1日、麻生財務相(写真右)は、米国が鉄鋼やアルミニウムの輸入制限を発動したことは「きわめて遺憾」との認識をあらためて示した(2018年 ロイター/Ben Nelms)

[ウィスラー/東京 1日 ロイター] - カナダ西部ウィスラーで開幕した主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席した麻生太郎財務相は、現地で記者団に対し、保護主義に傾く米国に懸念を表明した。世界貿易機関(WTO)への提訴については「今の段階で決まっていない。色々準備はしている」と述べ、今後検討を進める可能性に言及した。

麻生財務相は、米国が鉄鋼やアルミニウムの輸入制限を発動したことは「きわめて遺憾」との認識をあらためて示した。

その上で「一方的な保護主義的な措置による内向きな政策は、どの国の利益にもならない。自由で公正な貿易を通じ、世界経済の成長を高めることが重要」と強調。カナダがWTOへの提訴手続きを開始したことを踏まえ、日本も歩調を合わせるかは明言を避けたが、「流れをみてから検討する」と語った。

足元の経済動向に関しては「米国の金利上昇で一部の新興国通貨の下落がみられているが、影響の連鎖が想定されるものではない」との見方を示した。「新興国の強靭(きょうじん)性は、これまでより強化されている」との認識も併せて示した。

同行筋によると、イタリア発の金融危機の可能性に関する言及はなかった。

(木原麗花、竹本能文)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ノルウェー、連立離脱で内閣改造 財務相に人気の前N

ビジネス

配車アプリのグラブとGoTo、合併交渉=関係筋

ワールド

中国、米に最大15%の報復関税 グーグル独禁調査や

ワールド

中国、タングステンなど金属5品目に輸出規制 米関税
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我との違い、危険なケースの見分け方とは?
  • 4
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 5
    マイクロプラスチックが「脳の血流」を長期間にわた…
  • 6
    中国AI企業ディープシーク、米オープンAIのデータ『…
  • 7
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 8
    脳のパフォーマンスが「最高状態」になる室温とは?…
  • 9
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 10
    メーガン妃からキャサリン妃への「同情発言」が話題…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 8
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 9
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 10
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 10
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中