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米エネルギー規制委、石炭火力・原子力発電支援要請を拒否
1月8日、米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、ペリー・エネルギー長官による老朽石炭火力・原子力発電所への支援措置の要請を拒否する決定を下した。写真は記者会見を行う同長官。メキシコシティーで昨年7月撮影(2018年 ロイター/Henry Romero)
[ワシントン 8日 ロイター] - 米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は8日、ペリー・エネルギー長官による老朽石炭火力・原子力発電所への支援措置の要請を拒否する決定を下した。
ペリー長官は昨年9月に、米国における電力の安定供給に貢献していることを理由に、石炭火力・原子力発電所への支援を検討するようFERCに指示していた。
FERCは今回の決定について、支援措置は公正でない可能性があると指摘。「過去の事例では、このような措置が公正で妥当だとは示されていない」とした。そのうえで、送電網の運営を担う事業会社に対し、電力システムの安定性に関する懸念を60日以内に文書で提出するよう求めた。その後、追加措置が必要かどうかを決定する。
ペリー長官は90日分の燃料をサイト内に確保している原子力・石炭火力発電所について、料金体系の変更によって経費の回収を可能にする支援措置を求めていた。トランプ大統領は安価な天然ガス発電に押されて閉鎖が相次ぐ石炭・原子力業界の救済策を約束してきた。
ペリー長官の要請については、天然ガスや石油掘削、風力・太陽光発電の各関連団体がこれらの業界に悪影響を及ぼし、発電所や送電網を改善するための技術革新を阻害するとして強く非難していた。消費者団体も一般家庭や企業の電気料金急騰につながるとして反対していた。