EU欧州委、ビザ・マスターカード手数料巡り店舗側への悪影響調査
11月6日、欧州連合(EU)欧州委員会は、クレジットカード大手の米ビザと米マスターカードが小売店に請求する手数料が店舗側に与えている悪影響について調査している。写真はビザのロゴ。2021年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Foo Yun Chee
[ブリュッセル 6日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は、クレジットカード大手の米ビザと米マスターカードが小売店に請求する手数料が店舗側に与えている悪影響について調査している。ロイターが閲覧したEUの資料で分かった。
欧州委は9月、両社に関する質問書を小売業者と決済サービス業者に送り、10月までに回答するよう求めた。
ビザとマスターカードは長年、支払い用カードの市場を独占してきたが、数年前から徴収しているシステム利用料やその透明性の欠如について、小売業者から不満の声が上がっていた。
欧州委は小売業者などに、EEA(欧州経済地域)における手数料の種類や、手数料の導入または廃止が2016─23年の期間に業務に悪影響を及ぼしたかについて質問。
システム利用料だけでなく決済手数料、技術手数料についてビザやマスターカードと交渉する余地があるかについても質問した。
ビザの広報担当者は、同社が8月下旬に欧州委から情報提供の要請を受け、適切な情報を提供するために作業を進めているとコメントした。
マスターカードは、各国政府や規制当局は業界がどのように機能しているかを把握したいと考えており、単に情報提供を求められただけと述べた。