ニュース速報
ビジネス

暗号資産市場にもAIブーム、トークン上昇率がビットコイン超え

2024年03月19日(火)19時16分

AIブームが暗号資産市場にも大きな影響を及ぼしている。写真は2023年12月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Medha Singh Lisa Pauline Mattackal

[19日 ロイター] - 人工知能(AI)ブームが暗号資産市場にも大きな影響を及ぼしている。AIに特化した暗号プロジェクトに関連するコインはエヌビディアのようなハイテク株と並んで急騰。機械学習のようなアプリケーションに対する投資家の飽くなき欲求に後押しされた。

世界最大の仮想通貨ビットコインが記録的な水準まで上昇する中、多くのAIトークンの過去1年間の上昇率は、ビットコインをも上回った。

コインゲッコーのデータによると、時価総額は、昨年4月時点のわずか27億ドルから264億ドルに拡大。暗号プロジェクトに関連するトークンは過去30日間で145─297%上昇している。

ブロックチェーンデータのストレージを手掛けるXYOネットワークの共同創業者マーカス・レビン氏は「AIシステムとブロックチェーンネットワークの両方が成長し続けるにつれ、この2つの業界を融合した事例がますます増えるだろう」と語った。

AIトークンを含む「コインデスク・コンピューティング指数」は過去12カ月で165%以上急騰し、ビットコインの151%上昇を上回っている。

AIトークンの取引量も今年に入り急増しており、カイコ・リサーチのデータによると、2月下旬には過去最高の38億ドルを記録した。

資産運用会社ヴァンエックはノートで「AIアプリケーションが暗号の存在理由になる大きな可能性がある」と指摘した。

現在注目されているブロックチェーンプロジェクトには、AIが生成したグラフィックをピアツーピア(P2P)で共有するためのブロックチェーンプラットフォーム「Render Network」、AIアプリを構築するためのプラットフォーム「Fetch.AI」、AIサービスマーケットプレイス「SingularityNET」などがある。

AIに特化したブロックチェーンスタートアップ企業「io.net」の創業者アフマド・シャディド氏は「投資家は、本当の価値を求めるなら暗号市場と相関関係のない商品が必要であることに気付き始めている」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、トランプ氏発言で危険にさら

ビジネス

テスラ、米生産で中国製部品の排除をサプライヤーに要

ビジネス

米政権文書、アリババが中国軍に技術協力と指摘=FT

ビジネス

エヌビディア決算にハイテク株の手掛かり求める展開に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 2
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 3
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 4
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中