米ファイザー、第3四半期は赤字転落 コロナ関連製品の需要低迷
米製薬大手ファイザーが31日発表した2023年第3・四半期決算は1株当たり損益が0.42ドルの赤字となり、四半期としては19年第4・四半期以来、3年9カ月ぶりに赤字に転落した。2020年11月撮影(2023年 ロイター/Carlo Allegri/File Photo)
[31日 ロイター] - 米製薬大手ファイザーが31日発表した2023年第3・四半期決算は1株当たり損益が0.42ドルの赤字となり、四半期としては19年第4・四半期以来、3年9カ月ぶりに赤字に転落した。前年同期の1株当たり利益は1.51ドルだった。
23年第3・四半期の総売上高は132億3000万ドルと、前年同期の226億4000万ドルから急減した。
新型コロナウイルスワクチンなどのコロナ関連製品の需要が落ち込んだのに加え、米国政府に売却済みの抗ウイルス経口薬「パクスロビド」約800万回分の返品で合意したことが業績を圧迫。パクスロビドと、ドイツのバイオ企業ビオンテックと共同開発したワクチン「コミナティ」に関連した費用として56億ドルを計上したのも響いた。
パクスロビドの売上高は前年同期比97%減の2億200万ドル。ワクチンの売上高は13億1000万ドルと、前年同期の44億ドルから大幅に減った。
LSEGのデータによると、売上高の市場予想はワクチンが14億4000万ドル、パクスロビドが6億1820万ドルだった。
ファイザーは10月に35億ドル相当のコスト削減策を発表。同時に23年通期決算の売上高予想を90億ドル下方修正していた。