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LIBOR公表終了、大きな混乱なく全面廃止
ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に基づく最後の金利が6月30日に公表され、かつて世界で最も重要とされた指標金利がこの日で全面廃止となった。2016年11月撮影のイメージ写真(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ニューヨーク 30日 ロイター] - ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に基づく最後の金利が30日に公表され、かつて世界で最も重要とされた指標金利が全面廃止となった。LIBORを巡っては10年近くにわたって移行への取り組みが行われてきた。
ローン市場やデリバティブ(金融派生商品)市場の参加者や弁護士によると、過去1カ月で同金利に連動する契約の修正に追われる動きが多少見られたものの、大きな問題は予想されていない。
規制当局は不正操作問題を受けLIBORを廃止し、ニューヨーク連銀の「担保付き翌日物資金調達金利(SOFR)」など、不正が発生しにくい代替金利を採用することを決定した。
30日は1カ月、3カ月、6カ月物のドル建てLIBORの公表最終日となった。その他の期間のドル建てLIBORは他の通貨建てと共に2021年末にほぼ廃止された。
KKRのプライベートエクイティ(PE)、クレジット、資本市場、不動産関連のLIBOR移行グローバル責任者、タル・リバック氏は、移行はおおむね順調に進んでいるが、テールリスクに備えることが常に重要だと指摘した。