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米金融業界、ESG・サステナブル役職者の基本給は20%高

5月19日、米国の銀行や資産運用会社では、「ESG(環境・社会・企業統治)」や「サステナブル」の名称が入った役職で働く人の基本給が、それ以外の部門で仕事をしている同格の人たちよりも20%ほど高い水準にある。2022年7月、ニューヨークの金融街で撮影(2023年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国の銀行や資産運用会社では、「ESG(環境・社会・企業統治)」や「サステナブル」の名称が入った役職で働く人の基本給が、それ以外の部門で仕事をしている同格の人たちよりも20%ほど高い水準にある。ニューヨークのスタートアップ企業レベリオ・ラブズにロイターが委託したデータ分析結果で、こうした事実が判明した。
世界が温室効果ガス排出量抑制の取り組みに注目し、各企業は職場の多様性や社会的公正さを確保するよう迫られている中で、ESG関連などには30兆ドルを超える資金が流れ込む見込みとなっている。
そのため金融業界がESGやサステナブルの分野で人材を獲得しようという動きが一気に加速し、基本給の上振れにつながったもようだ。
レベリオ・ラブズのエコノミストは「ESG分野とそれ以外の分野の基本給は2020年に格差が生じ始めた。これは金融セクターでESGとサステナブルの投資に関心が高まったことに起因する関連人材の採用急増と軌を一にしている」と述べた。
このエコノミストによると、ESG分野の基本給の伸び率も2019年以降で、それ以外の分野をおよそ38%上回っているという。