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アマゾン、年末商戦控え欧州市場の弱さ鮮明に 物流費高などで

10月27日、米アマゾン・ドット・コムは決算発表で、今年の年末商戦では欧州市場が不安材料になることを示唆した。写真は同社の物流センター。フランスのブレティニー=シュル=オルジュで昨年12月撮影(2022年 ロイター/Gonzalo Fuentes )
[27日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムは27日の決算発表で、今年の年末商戦では欧州市場が不安材料になることを示唆した。
アマゾンは年末商戦が重なる10─12月期の売上高増加率が数年来の低水準になると予想。欧州については経済の混乱が消費に大きな打撃を与え、家計を圧迫していると指摘した。同時に、同社を含む欧米の小売業者は総じて物流費の高騰に直面している。
同社の株価は引け後の時間外取引で12%急落し、時価総額の約1400億ドルが消失した。クラウド事業の売上高増加率鈍化も響いた。
ブライアン・オルサフスキー最高財務責任者(CFO)は記者団に「燃料コストとウクライナ戦争の影響は米国よりも欧州各国経済に強く出ており、それが消費支出に表れている」と語った。
さらに、ユーロに対する急速なドル高で9億ドル相当の想定外の悪影響を受けた。海外部門の営業損失は欧州の物流費高騰を受け、前年の9億ドルから25億ドルに拡大した。
アマゾン以外にも、欧州市場の弱さを指摘する多国籍企業は多い。英食品・日用品大手ユニリーバのグレーム・ピットケスリーCFOは「欧州の消費者信頼感は過去最低に落ち込んでいる」と述べた。