ニュース速報

ビジネス

ゴールドマンなど金融大手、指数除外が原因でロシア株保有=関係筋

2022年04月25日(月)09時18分

4月22日、指数算出のFTSEラッセルとMSCIが先月、ロシア株を株価指数から除外したことを受け、世界の金融大手は機関投資家に取引の基盤を提供するために構築していたロシア現物株やデリバティブ(金融派生商品)のポジションをはからずも自己勘定で保有する結果となった。写真はゴールドマン・サックスのロゴ。ニューヨーク証券取引所で2021年7月撮影(2022年 ロイター/Brendan McDermid)

[ロンドン/ニューヨーク 22日 ロイター] - 指数算出のFTSEラッセルとMSCIが先月、ロシア株を株価指数から除外したことを受け、世界の金融大手は機関投資家に取引の基盤を提供するために構築していたロシア現物株やデリバティブ(金融派生商品)のポジションをはからずも自己勘定で保有する結果となった。関係筋が明らかにした。

JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、HSBC、BNPパリバを含む金融機関がロシア株のポジションを保有しており、諸条件がそろえば売却が可能になり、かなりの利益を出す可能性もあるという。

トレーディング勘定で保有するデリバティブは不明な部分が多く、各社が保有するポジションの規模は不明。関係筋はまた、利益が出るという保証はないと述べた。

JPモルガン、ゴールドマン、BNPパリバ、HSBCはコメントを控えた。

具体的に影響を受けたのは、ヘッジファンドなど専門性の高い投資家に対し、スワップなどデリバティブを提供する「デルタ・ワン」と呼ばれる部門。取引の裏付けとして指数構成銘柄を購入したり、ヘッジ取引も行っていた。

しかし、株価指数からの除外を受け、ロシア株を顧客向けバスケットから外し、別のトレーディング勘定に移す必要が生じた。ポジションの扱いについて今後、判断することになる。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トヨタ、米ウェイモと提携 自動運転技術の開発や普及

ビジネス

鉱工業生産3月、2カ月ぶり低下の前月比マイナス1.

ワールド

トランプ氏が就任100日演説、経済政策の成果誇示 

ビジネス

中国製造業PMI、4月は49.0に低下 3カ月ぶり
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 6
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 9
    トランプの中国叩きは必ず行き詰まる...中国が握る半…
  • 10
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 8
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中