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ロシア産チタンは制裁対象外に、エアバスCEOがEUに訴え

欧州航空機大手エアバスのギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は12日の株主総会で、航空機やジェットエンジンの素材であるチタンについて、ロシアからの輸入を禁止しないよう欧州連合(EU)に訴えた。写真は3月4日、サン=ナゼールで撮影(2022年 ロイター/Stephane Mahe)
[12日 ロイター] - 欧州航空機大手エアバスのギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)は12日の株主総会で、航空機やジェットエンジンの素材であるチタンについて、ロシアからの輸入を禁止しないよう欧州連合(EU)に訴えた。制裁対象にすれば航空宇宙産業が打撃を受ける半面、ロシア経済への悪影響はほぼないとの認識を示した。
フォーリ氏は、ウクライナに侵攻したロシアへの制裁措置をチタンに拡大するのは「妥当ではない」と語った。
エアバス広報担当者は「チタンはロシアの輸出収入で小さな割合を占めるに過ぎないため、制裁を科しても同国への損失にはならない。ただ、欧州の航空宇宙産業全体には極めて大きな打撃が及ぶ」と話した。
EUはこれまでのところ、鉄鋼と石炭を除いてロシア産コモディティー(商品)の調達を禁止しておらず、チタンには輸入制限が適用されていない。
フォーリ氏は、エアバスは短中期的な需要に対応する一方、長期的にはロシア以外からの供給を確保する方向で検討を加速していると述べた。