ニュース速報

ビジネス

EU、HSBCなど4行に外為不正操作で3.4億ユーロの制裁金

2021年12月03日(金)07時30分

 欧州連合(EU)欧州委員会は12月2日、外国為替市場における不正操作を理由としてHSBC、クレディ・スイス、バークレイズ、ナットウエスト(旧社名RBS)の4行に計3億4400万ユーロ(3億9000万ドル)の制裁金処分を科した。2019年8月、ニューヨークで撮影(2021年 ロイター/Brendan McDermid)

[ブリュッセル 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は2日、外国為替市場における不正操作を理由としてHSBC、クレディ・スイス、バークレイズ、ナットウエスト(旧社名RBS)の4行に計3億4400万ユーロ(3億9000万ドル)の制裁金処分を科した。

チャットルームを通じた「スターリング・ラッズ」と呼ばれるこのカルテルを最初に通報したUBSは、9400万ユーロの支払いを免れた。

4行のうち最大の支払額となったのはHSBCの1億7430万ユーロ。次いでクレディ・スイスが8330万ユーロ、バークレイズが5430万ユーロ、ナットウエストが3250万ユーロだった。バークレイズ、HSBC、ナットウエストはいずれも不正を認めたのと引き換えに、制裁金が軽減された。

ナットウエストは、あるチャットルームで約10年前から不正が行われ、元従業員が関与したが、それ以降同社の風土と内部管理態勢は根本的に変わったと強調。UBSは、問題が解決されたのは喜ばしいなどと述べた。

バークレイズ、クレディ・スイス、HSBCはコメントを拒否した。

外為市場における大規模な不正操作が最初に明るみに出た2013年以降、米欧の規制当局は総額で110億ドルを超える制裁金処分を幾つかの大手行に下してきた。今回の調査はドル、ユーロなどを含むG10通貨のスポット市場が対象。欧州委によると、トレーダーらが重要な情報や取引方針をやり取りし、時にはチャットルーム経由で協力して相場を動かそうとする計画を練ったという。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ戦争後の平和確保に協力とトランプ氏、プー

ビジネス

中国、TikTok巡る合意承認したもよう=トランプ

ワールド

米政権がクックFRB理事解任巡り最高裁へ上告、下級

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、FRBの慎重姿勢で広範に買
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 6
    アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブ…
  • 7
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    「ゾンビに襲われてるのかと...」荒野で車が立ち往生…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 10
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 9
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中