ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-米、外国人渡航者にワクチン接種義務付けを計画=政府高官

2021年08月05日(木)09時23分

米政権が、同国を訪れるほぼ全ての外国人渡航者に対し、新型コロナウイルスワクチン接種を義務付ける計画を策定していると、ホワイトハウス高官が4日、ロイターに対し明らかにした。写真は2020年12月撮影(2021年 ロイター/Eduardo Munoz)

[ワシントン 4日 ロイター] - 米国のバイデン政権が、同国を訪れるほぼ全ての外国人渡航者に対し、新型コロナウイルスワクチン接種を義務付ける計画を策定していると、ホワイトハウス高官が4日、ロイターに対し明らかにした。

高官によると、政権としては航空・観光業界の回復につながる渡航の再開を望んでいるが、感染力の強いデルタ変異株が流行し、感染者数が増加する現状では渡航制限をすぐに解除する用意はない。

現在、省庁間の作業グループが渡航再開に向けた新たな制度を策定中で、これには「限られた例外を除き、(全ての国から訪れる)外国人渡航者にワクチン接種の完了を求めるといった段階的なアプローチ」が含まれるという。

新型コロナ感染拡大を受けた米国の渡航制限は昨年1月の中国から始まり、その後多くの国が対象に追加されている。

ロイターは先月、渡航制限緩和を巡る議論の中で、ホワイトハウスが外国人渡航者へのワクチン接種義務付けを検討していると伝えていた。

カナダや英国など一部の国はワクチン接種済みの米国人の渡航に対する制限を緩和あるいは解除している。

バイデン政権の省庁間の作業グループでは当初、空路による外国人渡航者のほぼ全員へのワクチン義務付けが議論されていた。

ホワイトハウス高官は、メキシコやカナダから陸路で入国する外国人にも事前のワクチン接種を義務付ける計画があるかどうかについて回答を差し控えた。

現状では、メキシコとカナダから陸路での入国が認められている外国人はトラック運転手や看護師などのエッセンシャルワーカーに限られる。

バイデン政権が現行の渡航制限をいつまで続けるかは不明だ。だが、同高官は感染者は今後数週間増え続ける見込みだとし、政府は現時点では渡航制限を維持すると語った。

一方、産業界は渡航制限の解除までに少なくとも数週間、おそらく数カ月かかるとみている。

渡航制限を導入したトランプ前政権は制限対象国の追加、削除の基準を定めておらず、バイデン政権も定めていない。

対象国は最新の感染状況を反映しておらず、もはや意味をなさないとの批判もある。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは155円後半で小幅高、円売りじわり

ビジネス

英、ESG格付け規則を28年施行へ 利益相反懸念に

ビジネス

ユニクロ、11月国内既存店売上高は前年比7.6%増

ビジネス

インド株Nifty50、26年末までに12%の上昇
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「世界一幸せな国」フィンランドの今...ノキアの携帯終了、戦争で観光業打撃、福祉費用が削減へ
  • 2
    【クイズ】1位は北海道で圧倒的...日本で2番目に「カニの漁獲量」が多い県は?
  • 3
    大気質指数200超え!テヘランのスモッグは「殺人レベル」、最悪の環境危機の原因とは?
  • 4
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    中国の「かんしゃく外交」に日本は屈するな──冷静に…
  • 10
    600人超死亡、400万人超が被災...東南アジアの豪雨の…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 7
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 8
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中