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米2月雇用31.3万人増、1年7カ月ぶり大幅プラス 賃金の伸びは鈍化
3月9日、2月米雇用統計は、非農業就業者が31万3000人増と、1年7カ月ぶりの大幅増となった。写真はサウスカロライナ州のテレビ組立作業所で、2014年5月撮影(2018年 ロイター/Chris Keane/File Photo)
[ワシントン 9日 ロイター] - 米労働省が9日発表した2月の雇用統計は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月比31万3000人増加し、2016年7月以来、1年7カ月ぶりの大幅な伸びとなった。市場予想は20万人増だった。
労働年齢人口の増加に見合うためには、月に10万人の雇用増が必要だが、今回の数字はこれを大幅に超えている。また前回1月と昨年12月の伸びは、合わせて5万4000人上方修正された。
一方、1時間当たりの平均賃金は前月比4セント(0.1%)増の26.75ドルとなり、1月の0.3%増から勢いが減速した。市場は0.2%増を見込んでいた。前年同月比では2.6%増と、1月の2.8%増から伸びが鈍化した。
失業率は前月から横ばいの4.1%と、17年ぶりの低水準を維持した。市場予想は4.0%だった。労働市場に対する明るい見方が高まる中で求職者が増えたことから失業率が低下しなかった。
平均週労働時間は34.5時間。1月は34.4時間に減っていた。
米連邦準備理事会(FRB)当局者は労働市場が最大雇用状態、もしくは最大雇用をやや超えた状態とみなしている。賃金の伸びの勢いは減速したものの、FRBが20-21日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げするとの見方は変わらないとみられる。ただ、賃金増加圧力の鈍化によってFRBが今年、利上げ回数見通しを3回から4回へ引き上げるとの見方は後退する可能性がある。一方、労働市場の引き締まりを背景に賃金の伸びが今後加速し、物価が今年、FRBの目標とする2%に達するとの見方もある。
ウニクレディト銀(ニューヨーク)の首席エコノミスト、ハーム・バンドホルツ氏は「雇用の増加は経済の基調的な力強さを明白に表しているが、その一方で賃金の伸びは依然として抑えられていることから、FRBの金融政策正常化の流れは引き続き緩やかなペースにとどまると予想される」と述べた。
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1月の統計は、個人消費や住宅販売、鉱工業生産が軟調だったほか、貿易赤字が拡大し、エコノミストらは第1・四半期国内総生産(GDP)予想値を引き下げた。第1・四半期GDPは年率で約2%増となる見込みだ。17年第4・四半期GDPは2.5%増だった。こうした中でも今回の雇用統計は米経済が依然として底堅いことを示す。エコノミストらは失業率が今年、3.5%まで低下するとみている。
また減税や政府の財政出動計画による効果はこれから本格的に現れる見込みで、景気の過熱を懸念する声も聞かれる。MUFG(ニューヨーク)の首席エコノミスト、クリス・ラプキー氏は「率直にいって経済は強過ぎる状態にあり、FRBが足元の景気循環局面で金融刺激策を講じる理由はまったく見当たらない」と指摘した。
労働参加率(生産年齢人口に占める働く意志を表明している人の割合)は2月が63.0%と、1月の62.7%から上昇した。労働市場の健全性をみる上で参考になる就業率(生産年齢人口に占める就業者の割合)も60.4%と、1月の60.1%から上昇した。
2月の雇用の内訳は、建設業が6万1000人増と、2007年3月以来の大幅増だった。2月は季節外れな暖かい気候だったため、建設業の仕事が増えたとみられる。製造業は3万1000人増だった。国内外の底堅い需要とドル安が製造業の追い風となっている。小売業は5万0300人増。政府部門は2万6000人増だった。専門・企業向けサービスや娯楽・観光、ヘルスケア・社会扶助も増加した。金融業は2万8000人増と、2005年10月以降で最も大幅な伸びを記録した。
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