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英財務相、競争力維持へ「他の方法も」 貿易協定巡りEUに警告
1月19日、英国のハモンド財務相は、EUに対し、連合離脱後に「包括的な貿易関係」が結べなければ、英政府は競争力を維持するための方策を取らざるを得ないと警告した。英ウートンで昨年11月撮影(2017年 ロイター/Toby Melville)
[ダボス(スイス) 19日 ロイター] - 英国のハモンド財務相は19日、欧州連合(EU)離脱後に「包括的な貿易関係」が結べなければ、英国政府は競争力を維持するための方策を取らざるを得ないとEU側に警告した。
世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席した財務相はロイターに対し、英国は競争力のある税制をすでに導入しており、減税などを競う「底辺への競争」には陥らないと言明。「英国は競争力を維持する必要がある。そのための最善策は、最も近い隣人であるEUとの間で包括的な貿易関係を持つことだ」と主張した。
ただ「そういった関係を達成できない場合、競争力を維持する他の方法を探さざるを得なくなる。政府の最優先事項は、国民が生活水準を確実に維持できるようにすることだからだ」とも述べた。
EU単一市場からの離脱を今週表明したメイ英首相は19日にダボスで演説し、特定の分野で単一市場の要素を取り込んだ協定を目指すほか、関税協定をEUと結ぶ意向を強調する見込み。
ハモンド氏はこれについて、英国は金融業界を含む企業が自由に取引できる方策を探したいと考えていると指摘。「当然、完全な関税同盟にはなり得ない」としながらも、「双方の交渉当事者が可能な限り摩擦の少ない国境システムを維持しようとする理由は数多くある」とも語った。
*内容を追加します。