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法人税引き下げ、16年度に29%台後半へ調整=政府・与党筋
11月28日、政府は、法人税の実効税率について、来年4月から20%台に引き下げる方向で調整に入った。財務省で2011年8月撮影(2015年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 28日 ロイター] - 政府は、法人税の実効税率について、来年4月から20%台に引き下げる方向で調整に入った。現在の32.11%を29%台後半とする案が浮上している。税率の引き下げを1年前倒しし、企業の設備投資や賃上げを促す。政府・与党筋が28日、明らかにした。
政府、与党は昨年末の時点で「今後数年で20%台まで引き下げる」との目標を掲げ、15年度から32.11%に、16年度からは31.33%まで引き下げる方針を決定。「20%台」への引き下げは17年度に実行に移す予定だった。
ただ、企業の設備投資や賃上げを後押しするには、税率引き下げの前倒しが必要と判断。16年度に予定していた実効税率の引き下げ幅を上乗せし、来年4月から29%台後半とする方向で、関係省庁が調整を始めたもようだ。
税率の引き下げで必要となる代替財源は、赤字企業も対象となる外形標準課税の税収を当初予定よりも引き上げることなどを軸に検討する。経済界にはかえって負担増になりかねないと懸念する声があり、結論を得るまでの曲折も予想される。