ニュース速報

日経平均は大幅続落、大発会では3年ぶり下落 一時700円超安

2019年01月04日(金)15時25分

[東京 4日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続落。大発会としては2016年以来、3年ぶりの下落となった。年末年始の国内休場中に米国株が下落。アップルが業績見通しを引き下げたことで世界景気の先行き懸念が広がり、リスク回避ムードが強まった。急速なドル安/円高も加わり、日経平均の下げ幅は一時700円を超えた。

騰落率は日経平均が前営業日比2.26%安、TOPIXが同1.53%安となった。指数は大幅安となったが、業績に安定感のある内需系セクターを物色する動きも見られ、全面安商状には至らなかった。

業種別では電気・ガスが2.73%高。陸運、石油・石炭、小売、銀行、証券が値上がりした。下落率トップは精密機器となり、5%を超す下落。電気機器、機械など景気敏感セクターが続いた。

日経平均は朝方の売り一巡後は安値圏でもみあいを続けたが、中国商務省が米中次官級の通商協議を7─8日に北京で行うと発表すると先物にショートカバーが入り、下げ幅を縮小した。アジア株や米株価指数先物が上昇する中、日銀によるETF(上場投資信託)買いの思惑も相場を下支え要因となった。

証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏は「休場中の悪材料を織り込みにいったが、1万9500円を下回ると割安感を意識した買いが入りやすい」と指摘。「徐々に落ち着きを取り戻す形となったが、米雇用統計など経済指標の発表が続くほか、10─12月期の米国企業の決算発表もやがて始まるため、再び先行き警戒感が強まる可能性もある」と話す。

個別銘柄では村田製作所<6981.T>や太陽誘電<6976.T>など電子部品株や、SUMCO<3436.T>をはじめとした半導体関連の一角が大幅安。アップルが中国でのスマートフォン販売減速を理由に業績見通し引き下げたことで、受注動向を懸念した売りが膨らんだ。

中国景気の先行きに対する警戒から、ファナック<6954.T>や安川電機<6506.T>といったFA(工場の自動化)関連やコマツ<6301.T>など建機株も軟調だった。2018年11月期の業績予想を上方修正した北興化学工業<4992.T>はストップ高比例配分となった。

東証1部の騰落数は、値上がり598銘柄に対し、値下がりが1475銘柄、変わらずが56銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19561.96 -452.81

寄り付き    19655.13

安値/高値   19241.37─19692.58

TOPIX<.TOPX>

終値       1471.16 -22.93

寄り付き     1468.42

安値/高値    1446.48─1473.11

東証出来高(万株) 155130

東証売買代金(億円) 27718.11

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

25年春闘の賃上げ率は5.46%、要求は6.09%

ワールド

石破首相、商品券配布で陳謝「多くの皆様の不信と怒り

ビジネス

台湾鴻海、第4四半期利益は13%減 予想下回る

ワールド

トルコは安全保障のパートナー=ゼレンスキー氏
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 4
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 5
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 8
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 9
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎…
  • 10
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中