ゼレンスキー「必要なのは弾薬であり乗り物ではない」に世界がしびれた

ILLUSTRATIONS BY MANGORINAART/SHUTTERSTOCK, ALEX SHOLOM/ISTOCK
<毅然としたリーダーがいれば世界は変えられる。ゼレンスキーの決断が2023年も世界を型作り、揺るがすだろう>
2022年2月24日、世界第2位の規模を誇るロシア軍が、ウクライナ侵攻を開始した。だが、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領はひるまなかった。「ロシアに屈しない」と国民を結束させ、世界を鼓舞した。
それは、毅然としたリーダーが1人いれば、歴史は変えられることを世界に示した瞬間でもある。ゼレンスキーのおかげで、ウクライナは国家として、民族として、存続できた。
そんなゼレンスキーの決断が、2023年も世界を形作り、揺るがすだろう。ウクライナ戦争は世界の食料価格と、数百万人の空腹と生死、そして政治社会の動向に影響を与えるはずだ。
わずか3年前までは、ほとんどの人が気にもかけなかった国の、愉快で謙虚な元俳優の肩に、世界の運命が懸かっている事実は驚嘆に値する。
ゼレンスキーは、偉大なリーダーに必要な資質を兼ね備えている。第1に、たとえ困難な状況にあっても、自分の満足より理念を優先する道徳観と決断力を持ち合わせている。
ロシアの侵攻当初、首都キーフ(キエフ)陥落は時間の問題だと、多くの専門家は思っていた。だが、ゼレンスキーは国外退避を勧める米政府の申し入れをきっぱり断った。
「私がいま必要としているのは弾薬であり(退避のための)乗り物ではない」という答えに世界がしびれた。
偉大なリーダーは、人民の熱意に共感し、それを政策に反映させる。また、往々にして漠然とした人々の信念を説得力のある形で表現して、大衆を鼓舞する。
確信と誠実な思いと目的を伝えて、困難な中でも人々が希望に手を伸ばすよう促す。
ゼレンスキーのこうした資質が、2023年もウクライナと世界を動かすカギになることは間違いない。
(編集部注:ゼレンスキーは12月21日、ワシントンを訪れ、バイデン米大統領と会談。ロシアの侵攻後初めての外国訪問を果たし、支援の継続を訴えた)

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