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ForeignPolicy.com 外交エディター24時
ハリポタ『謎のプリンス』にバチカンも宗旨替え
ついにこの日がやってきた。『ハリー・ポッターと謎のプリンス』が、8カ月間の延期の末、明日やっと公開になる。シリーズ6作目となるこの作品への期待で世界は騒然。ワシントンでは今朝、アップタウン劇場のチケット売り場の前でキャンプを張り、徹夜で並ぶ覚悟でいる気の早い4人のティーンエージャーを見かけた。
謎のプリンスを取り囲むミステリアスな雰囲気はカトリック教徒の総本山バチカンまで及び、ローマ法王さえ魔法にかけてしまったようだ。ローマ法王庁が発行する日刊紙オッセルバトーレ・ロマーノは映画評でこの作品の道徳的な水準の高さに着目し、シリーズ最高作と称賛した。
(この映画は)善と悪の間に明確な線引きをし、善が正義であることを鮮明にしている。観客は、善が時には大変な努力と犠牲を伴うものであることも理解するだろう。
■以前は「たちの悪い英雄」と批判
世界中の長年のポッター・ファンは「そんなの当たり前だ!」と一蹴するかもしれないが、ローマ法王としては大きな変化だ。ベネディクト16世は最近までハリポタのファンではなく、J・K・ローリングの原作を「巧妙な誘惑」と批判したこともある。
08年には、オッセルバトーレ・ロマーノも若いハリーについてこう書いていた。「こういう不信心な青年を英雄として描くのは間違いだし、悪意を感じさせる。あからさまに反宗教的なキャラクターよりたちが悪い」
だがひょっとするともっと衝撃的なのは、ハリー・ポッターを演じるダニエル・ラドクリフがガールフレンドを見つけられないことかもしれない。マグルの女の子たちが口々に「私を見て!」と叫ぶのが聞こえるようだ。
──レベッカ・フランケル
[米国東部時間2009年07月14日(火)14時44分更新]
Reprinted with permission from FP Passport, 15/7/2009. © 2009 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.
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